ぶち猫おかわり

料理ときどきぶち猫二匹

一尾400円のホウボウを隅々まで調理した記録

300gほどのホウボウ

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300gほどの大きさのホウボウが手に入りました(写真上)。一尾約400円。紅い模様が美しく四角い頭が特徴的なこの魚は、身がおいしいだけでなく、アラからもいい出汁が出るとのこと。

 

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早速三枚におろしてみました。桜色の白身が美しいですね。

 

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ホウボウは内臓も美味しいと聞いたので、下ろす際に、肝(左上)、胃袋(右上)、浮袋(中央下)は取り出しておきました。胃袋と浮袋は、臭みを取るために切り開いて内側をよく洗い、包丁の背で表面のぬめりをこそげとりました。

 

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さらに、念のため、塩を少々を加えた調理酒にしばらく漬けました。

大木代吉本店 福島県 こんにちは料理酒 720ml

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ホウボウのお刺身とモツ

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半日後。モツ三種を、沸騰する直前まで温めてから火を止めたお湯の中に入れ、蓋をしてしばらく放置して火を入れました。お湯から引き揚げた後、キッチンペーパーで水気を拭いてからスライスして、冷蔵庫で冷やします。

 

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身は皮を剥いで骨を抜いた状態で、塩と調理酒をふってしばらく置き、食べる2時間ほど前にピチットシートで巻いたところ、くさみを全く感じない上に、余計な水分が抜けてむっちりした食感になって最高でした。もともと鮮度が良かった可能性もありますが、むっちり食感はピチットシートのおかげだと思います。

オカモト 業務用ピチット 32R(32枚ロール)

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ホウボウの身を薄切りにして、胃袋、浮袋と肝を添えた一皿。ポン酢とあさつきで頂きます。モツ三種のうち、胃袋はコリコリとして内臓っぽく、浮袋はふわふわして身に近い食感でした。どちらもすごくおいしいです。

 

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白身ゆえに淡泊なのですが、むっちりとした歯ごたえがよく、また十分な旨みも感じられ、単品でも非常に美味でした。さらに肝を添えてもまた味が変わってよかった。あっという間に食べきってしまいました。また食べたい。

ホウボウのしゃぶしゃぶ

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全部お刺身で食べたいところでしたが、残りはしゃぶしゃぶ仕立てにしました。お刺身で食べられるクオリティのものを贅沢に厚切りに。野菜は、冷蔵庫にあった根菜に加え、近所のスーパーで見かけたおかひじきと肉厚のきくらげ、長葱です。

 

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まずはホウボウのアラをさっと湯がいて土鍋に入れ、ささがきゴボウ(下茹でしたもの)、薄く切った人参とともにゆっくり火を入れていきます。

 

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根菜が柔らかくなってきたら、おかひじき、きくらげ、長葱を入れ、ホウボウの切り身はお湯で表面だけをさっと霜降りにしてから野菜と一緒に食べます。

 

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こんな感じ。霜降りにしたホウボウのお刺身、ものすごくおいしかった。控えめに言って最高。しゃきしゃきしたおかひじきや、プリッとしたきくらげも、たまたまあったから入れただけなのですが、驚くほどホウボウしゃぶしゃぶに合いました。

 

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最後は、ホウボウ出汁の雑炊。温めたご飯を入れて、塩で味を整えて、溶き卵と浅葱と白ごまを少々。魚臭くなるかな?と心配したのですが、杞憂でした。

 

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さっぱりとしていながら、深く優しい味の出汁が出ていました。癖がないので、するするっと食べてしまう。危険なおいしさの雑炊でした。

フードプロセッサーと真空パックでパスタを手打ちする

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ホウボウの下処理と並行して、パスタを仕込んでいました。注文していたカプート社の00番パスタフレスカ&ニョッキが届いたので、使ってみたかったのです。

 

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材料は、粉250gに対し、全卵2個、卵黄1個、塩とオリーブオイル少々です。

 

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今回は、月刊専門料理のパスタ特集で読んだ最新のパスタ作りの手法をマネしてみました。水回しはフードプロセッサーにて、粉を入れてガッガッと回しながら、卵、塩、オリーブオイルを予めよく混ぜた液体を少しずつ流していきます。

月刊専門料理 2017年 02 月号 [雑誌]

月刊専門料理 2017年 02 月号 [雑誌]

 

 

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少しずつ水分を加えて混ぜると、こんな感じに。今回は少し水分を入れすぎたような気がしたので、次回は注意する(メモ)。

 

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これをざっとまとめて袋に入れ、真空パックします。こねなくていいのが特徴。真空パックしてから寝かせることで長時間圧をかけて、捏ねたものと同じ効果を生じさせるということのようです。家庭用真空パック機でプロ仕様の道具と同じ結果が得られるのか?という疑問はありますが、そのあたりも含めた感触を知りたくて、今回の実験をやりました。

 

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翌日です。全然捏ねていないのに、驚くほどパスタっぽくなっていました。あと色が濃い。実験成功な感じでとてもうれしい。。。これを一度袋から取り出して、麺棒で薄くのばす→パスタマシンにかける→折りたたむ→麺棒で薄くのばす→90度回転させてからパスタマシンにかけるというのを何回か繰り返し、再度真空パックに詰めて寝かせてから成形します。

 

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寝かせた後、パスタマシンで少しずつのばしたもの。4のメモリでのばしたところで2㎜ほどの厚さになったので、これをカットしていきます。

 

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白身魚のスープに合わせることを考え、麺は細めで。

 

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今までで一番それっぽくできた気がしてうれしい。

 

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ソースですが、軽くゆがいたホウボウのアラ(と一緒に処理したウマズラハギのアラ)をフライパンに入れ、水を注いでゆっくり温めることで出汁を取ります。骨の周りについた身がもったいないので、こそげとってから骨だけ取り出します。そこにバターを20gほど加え、フライパンをゆすって乳化させて塩で味を調える。別の大鍋で生パスタと一緒におかひじきをさっと茹でて、別々にソースと和えてからお皿に盛ります。

 

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最後に、からすみを削りかけて胡椒をふったら、 ホウボウとおかひじきのスープパスタからすみ風味のできあがりです。黄色と緑で春らしい見た目のパスタ。

 

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スープはとにかくホウボウの出汁が最高なのですが、パスタと合わせるにあたり、バターを加えたのは正解でした。魚出汁とバターが混ざり合ったときに生まれる蠱惑的な味わいときたら! あと、からすみが贅沢でした。自分で作るとこんなときに使い放題ができて、ありがたいですね。

ホウボウはただ捨てる部位がほとんどなくて、隅々まで楽しめる魚でした。また見かけたら買いたいと思います。

 

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お題「得意料理」

 

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