ぶち猫おかわり

料理ときどきぶち猫二匹

まぐろのほほ肉の刺身とバター醤油焼き(まぐろのカマ焼きもある)

築地市場でまぐろのほほ肉を探して歩いた

 
昨日、あんこう鍋について書いたけれど、築地市場に行ったそもそもの目的は、まぐろのほほ肉だった。まぐろのほほ肉の、冷凍していないやつがほしい。刺身で食べてもいいし、ソテーしてもいいし、葱鮪鍋(ねぎまなべ)にしてもいいらしい。魚の旨みを持ちつつも、肉のような食感らしい。ぜひ食べてみたい。
近所のスーパーには売っていないが、築地市場ならあるに違いない。そう言えば、あの迷宮の片隅でそれらしきものを見たような記憶がかすかにある。そんな訳で、連日の深夜残業にもかかわらず奇跡的に土曜日の午前中に目を覚ましたわたしは、築地市場に向かったのでした。
 
ところが、歩けども歩けども、まぐろのほほ肉に出会えない。途中でつやつやしたあんこうに目を奪われて買い、小さめの箱雲丹はなんとか諦め、うっかり毛蟹を購入したりもしながら、もう諦めようかと思った矢先、市場の一番端っこのあたり、今にも閉めようとしているお店の一角に、生でも食べられるという本まぐろのほほ肉がありました。ちょっと小さめの切り身が二つ、白熱灯の明かりの下で宝石のようにピカピカと輝いていました。あのお店、もう二度とたどり着けないような気がする。幻のようにかすれた記憶。伝票をもらわなかったので、お店の名前も分かりません。
 

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手前の肉肉しいかたまりがまぐろのほほ肉です。奥に見えているのは、まぐろのカマ。ほほ肉が2枚で900円なのに対し、カマは280円でした。(お店を閉めかけている)おじさんに「絶対得だから買っていきなよ~」と説得されて購入したものです。市場では手ごろなサイズに思えたのに、持って帰ってみると大きかった(市場あるある)。

まぐろのほほ肉の刺身

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まずは刺身。表面をペーパータオルで軽くふいてから、そぎ切りにしてできあがり。薄い方がおいしい。ネット情報によると馬肉に似ており、生姜が合うらしい。
 

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食感はぷりぷりと弾力があり、よい歯ごたえ。確かに馬肉に似ている。でも臭みはない。ところどころトロのようになっている部分もあって、舌の上でとろける。歯ごたえがあったり、とろけたり、食感がとにかくおもしろい。そして、文句なくおいしい。生姜の風味がよく合う。

まぐろのほほ肉のバターソテー

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残りはソテーにする。表面に軽く塩をしてから、小麦粉をまぶす。いつもの通り、ビニール袋に入れると簡単です。
 

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熱して油をしいたフライパンに、じゅーっと。両面を香ばしく焼いてから、蓋をして5分くらい。
 

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まぐろに火が通ったところで、醤油とみりんを同量入れて鍋肌で少し煮詰める。最後にバターをひとかけら。すぐに火を止めて、ソースを大きく混ぜたらできあがり。
 

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甘辛のタレに、バターがこってり。おいしくないわけない。
 

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ほほ肉は火を通すと肉と魚の中間のような、しっとりジューシーな食感になって、インパクトのあるタレによく合いました。系統で言うと、ぶりの照り焼きをさらにジューシーにした感じ。おいしかったです。

まぐろのカマ焼き

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不思議な風格のあるまぐろのカマ。これだけの厚みがあると、ロースターで焼いても火が通らないおそれがあり、オーブンで焼くことにしました。
 

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表面を軽く洗ってペーパータオルで拭いて荒塩をふって、野田琺瑯のタッパー(大)に入れて、180度のオーブンへ。
 

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様子を見ながら、30分くらい焼いたところ。
 

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カマは結構脂が強い。表面はカリッとしているけれど、中はしっとり。ちょっと固めの肉質でかみしめるたびにじわりじわりと旨みが増す。途中で柚子胡椒などの薬味を付けて食べてもよい。
 

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ここで鮪のほほ肉は終わってしまい、やりたいと思っていた葱鮪鍋にはたどりつかなかった。悔しいけどしょうがない。葱鮪鍋はいわゆるしゃぶしゃぶで、温かくなってから食べてもよさそうなので、折を見て再挑戦したい。

これまでの作ってみた記事

同じ週末に作ったあんこう鍋とあんこうの唐揚げ

お餅のトッピングも築地で仕入れた魚介でした

パスタソースも魚介です

冬のうちにもう一回くらいおでん食べたい