ぶち猫おかわり

料理ときどきぶち猫二匹

2017年8月に読んだ漫画

8月に読んだ漫画の感想です。この月も、好きな漫画家の新作や旧作の単行本化、過去作ですごく好きなタイプな漫画などの再発見があってかなりよかった。

1. 岩本ナオ『 マロニエ王国の七人の騎士 (13)』

『このマンガがすごい!2017』オンナ編 第1位を受賞した『金の国 水の国』の岩本ナオの最新作。

中世風の異世界を舞台とする7人兄弟の(イケメン)騎士の物語。おとぎばなしのような世界観ながら、まだ1巻なのに、しっかりと伏線が張りめぐらされて二度三度と読み返すことで意図がわかるつくりこみは、さすがのひと言。恋愛エピソードも甘すぎないので、カテゴリとしては少女マンガだけれど、男性も楽しめると思う。1巻の最後がすごく気になる終わり方になっているので、次巻の発売が待ち遠しい。

前前作の『町でうわさの天狗の子』もまたすごくいいので、是非まとめて読んで頂きたい。今からでもアニメ化してくれないかなと思っている作品です(普段はアニメは見ないのですが、これならリアルタイムで見るしDVDも買う。)。

マロニエ王国の七人の騎士 1 (フラワーコミックスアルファ)

マロニエ王国の七人の騎士 1 (フラワーコミックスアルファ)

  
金の国 水の国 (フラワーコミックススペシャル)

金の国 水の国 (フラワーコミックススペシャル)

 
町でうわさの天狗の子(1) (フラワーコミックスα)

町でうわさの天狗の子(1) (フラワーコミックスα)

 

2. 小林銅蟲『寿司 虚空編』

『めしにしましょう』の鬼才、小林銅蟲の幻の数学マンガが単行本化。寿司と銘打ちながら巨大数を語り、途中プロレスを経由して再び巨大数に戻ってくる。氏のよりディープな世界観を存分に味わえる怪作。「普段使っていない脳の領域が活性化して頭がすっきりする」という効用もあるので、数学になじみのない人にもおすすめしたい。

寿司 虚空編

寿司 虚空編

 
めしにしましょう(1) (イブニングコミックス)

めしにしましょう(1) (イブニングコミックス)

 

3. 四谷啓太郎『悪魔のメムメムちゃん(3)』

ポンコツ悪魔メムメムちゃんを巡るギャグ漫画の第3巻。今一番好きなギャグ漫画の一つなのですが、その魅力の第一はキャラクター造形のうまさだと思う。

悪魔としての才能がない上にさして努力もせず他人の助けをあてにして、偶然うまくいくとすぐ調子に乗る」という難しい設定のキャラクター(メムメムちゃん)をこんなに可愛く痛快に描くバランス感覚がすごい。メムメムちゃんにしつこく狙われる主人公、セクシーな大家さん、可愛い同級生、ポンコツ悪魔狩り(美少女)に、厳しい(けれど実は後輩思いの)先輩悪魔など、周囲を固めるキャラクターもお約束を踏襲しつつ凡庸にならないよう緻密に作り込まれていて魅力的。

メムメムちゃんの存在自体が、自己責任論のゆきすぎた現代への風刺のようにも読めるのですが、そんな難しいことは考えなくても、よくできた筋書きに導かれるままに楽しく読んで、読後はちょっとすっきりした気持ちになる。よくできたギャグ漫画だと思います。

悪魔のメムメムちゃん 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)

悪魔のメムメムちゃん 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

4. 九井諒子『ダンジョン飯(5)』

「狂乱の魔術師」によって作り出されたダンジョンを探検しながら、そこに巣食う魔物を食材に料理をするというファンタジー系料理漫画の第5巻。

旅の当初の目的だった主人公の妹であるファリンの救出後を描く5巻は、ぐっと不穏な展開へ。空想料理漫画テイストは薄れる一方で、「狂乱の魔術師」とダンジョンの謎に迫る展開は読者をストーリーに引き込む力がある。

あと、巻を追うごとにエルフの優等生魔法使いマルシルが愛おしく魅力的に感じられて苦しいです。

ダンジョン飯 5巻 (HARTA COMIX)

ダンジョン飯 5巻 (HARTA COMIX)

 

 5. 田村由美『7SEEDS(35)』

少女漫画界の巨匠、田村由美が16年に亘って連載した『7SEEDS』の完結巻。巨大隕石の衝突により文明が滅亡した未来に、冷凍睡眠技術を駆使して送り込まれた若者たちのサバイバルを描く物語。

最後の最後まで息をつかせぬ展開で本当におもしろかった。次々にトラブルが起こる展開はハリウッド映画のようなスピード感ながら、一人一人のキャラクターが丁寧に描写されて、 全てが収束して未来へとつながるラストには素直な感動がある。

外出の予定がない週末や連休に一気読みするのにもお勧めの一作です。

7SEEDS 1  フラワーコミックス

7SEEDS 1 フラワーコミックス

 
7SEEDS 35 (フラワーコミックスアルファ)

7SEEDS 35 (フラワーコミックスアルファ)

 

6. 今市子『百鬼夜行抄(26)』

妖魔に惹かれる家系に生まれた青年、飯島律を主人公とする怪奇譚の26巻。基本的には一話完結で、妖魔に絡んで発生したトラブルに律が巻き込まれて解決したりしなかったりする話なのですが、毎回凝りに凝ったプロットが展開されて、読者はこれが何の話なのか分からないまま読み進め、最後に謎が全て明かされる。その手腕が鮮やかで癖になる。

ホラー的な怖ろしさというより、人間の業が描かれることが多い印象。時折、律の祖父である幻想作家・飯島蝸牛(と後に妻となる八重子)の若いころの物語も織り交ぜられ、個人的にはそのあたりの話もとても好き。

26巻まで来ると、そろそろ登場人物のエピソードも一通り語り終えて完結が近づいてくるかと思いきや、これまでちらちらと存在が仄めかされていた人物に関連する展開があり、物語に新しい風が吹いた。次巻もとても楽しみ。

百鬼夜行抄 26 (Nemuki+コミックス)

百鬼夜行抄 26 (Nemuki+コミックス)

 

7. 吾峠呼世晴『鬼滅の刃(7)』

大正時代を舞台に、「鬼」に家族を殺された少年・炭次郎が、鬼に変貌した妹の禰豆子を人間に戻す方法を探して旅する物語。7巻では、人を害する「鬼」に対抗する組織「鬼殺隊」の幹部とともに、鬼に支配されているという " 無限列車 " に乗り込む炭次郎たちの戦いを描く。

炭次郎はちょっと変わったキャラながら、少年漫画の正統派主人公であり、大人でも読んでいて胸の空くような魅力に溢れている。既に発行されている次巻の展開がまた熱いのだけれど、その感想はまた別の機会に。

鬼滅の刃 7 (ジャンプコミックスDIGITAL)

鬼滅の刃 7 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 8. 白井弓子『イワとニキの新婚旅行』

第37回日本SF大賞にも選ばれた『WOMBS』の白井弓子の最新作。異星人が地球を戦争により侵略した後、できるだけ穏当に支配するために採用した方策が、各地に残る神話を利用したものだったという設定を背景に、神話世界とSF世界が渾然一体となった不可思議な世界観の短編集。異星人による神話解釈のいびつさが滑稽であり、また残酷であり、それに抗う地球人たちの生命の力強さに感動させられたりもする。他ではなかなか味わえない骨太の物語はどれも読みごたえがありました。

イワとニキの新婚旅行 (ボニータ・コミックス)

イワとニキの新 旅行 (ボニータ・コミックス)

 

9. 藤田和日郎『双亡亭壊すべし(5)』

大正時代から取り壊すこともできず存在する化け物屋敷「双亡亭」を巡る「スペクタクル・モダン・ホラー」。藤田和日郎の最新作の第5巻は、同氏のこれまでの作風を踏襲しつつ、また違った魅力に溢れていて面白い。

キャラクターの構成や物語の構造は「からくりサーカス」に近いように感じるけれど、SF要素があるところ、主人公の一人である凧葉青年が肉体的には強くないのに最終的には強いという設定が新しく魅力的で目が離せない。

第5巻では、早くも双亡亭の謎の本質に迫る展開になり、ちょっと早い気がしつつ、ここからさらにもう一転換あるのかなとも期待させる。

双亡亭壊すべし(5) (少年サンデーコミックス)

双亡亭壊すべし(5) (少年サンデーコミックス)

 

 10. 杉谷庄吾【人間プラモ】『映画大好きポンポさん』

 pixivで無料公開されて大きな話題を呼び、単行本化された作品。わたしもpixivで公開された当初に読んでおもしろかったので、次回作もぜひ描いてほしいと思って単行本でも買いました。

表紙にもなっているポンポさんという「敏腕映画プロデューサー」が、若手の映画監督と主演女優を見出して新作映画を作る筋書で、読み始めた当初は可愛いキャラクターありきのご都合主義なサクセスストーリーなのではと疑うものの、すぐに話に引き込まれて、登場人物それぞれの語る世界に引き込まれてしまう。

本編はPixivで無料で読めるので、好きなタイプかどうかはそちらを読んでみて判断することもできるけれど、気に入った場合にはぜひ単行本も買って下さい。

www.pixiv.net

映画大好きポンポさん (MFC ジーンピクシブシリーズ)

映画大好きポンポさん (MFC ジーンピクシブシリーズ)

 

11. 森本梢子『高台家の人々(6)』

妄想が趣味の地味な会社員である平野木絵が、エリート会社員で名家の御曹司である高台光正に見初められて恋人同士になるが、実は高台光正を含む高台家の人々には他人の心の声が聞こえるという特殊能力があった……というラブコメディの完結刊。

設定だけ見ると、ご都合主義な少女漫画のようだけれど、主人公木絵の妄想がとにかく独創的でバカバカしく面白くてコメディ部分が秀逸。また、光正視点から垣間見える木絵の芯の強さや表面的なだけでない優しさに説得力があり、二人の恋の行方を応援したくなってしまう。

また、美形揃いである光正の妹弟が、心の声が聞こえてしまうというハンディを負いながらも最良の伴侶を見つける過程にじんわりとしたり、特殊能力はないが単にキツイ性格の高台家の女主人(木絵の姑)が少しずつ木絵の長所を理解してデレてくるくだりも秀逸。

ベテラン作家らしい安定感で、最後までとても楽しめる作品だった。欲を言えば、高台家三男の和正の恋の行方が気になっているので、いつか続編が出るといいな。

高台家の人々 6 (マーガレットコミックスDIGITAL)

高台家の人々 6 (マーガレットコミックスDIGITAL)

 

12. 稲垣理一郎,Boichi『Dr.STONE(1)』

謎の現象に巻き込まれて石化され、数千年の時を経てよみがえった高校生たちが、科学の知識等を活用して世界を再構築するために奔走する様子をドラマチックに描いたジャンプ漫画。 友情要素、恋愛要素、バトル要素がほどよく組み込まれつつ、科学知識を分かりやすく説明してくるあたり、ちょっと学習漫画的でもある。

おもしろくなるかどうかはまだ未知数なので、少し読んでみようかと思っています。

Dr.STONE 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

Dr.STONE 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

13. 山田胡瓜『AIの遺電子(7)』

人間そっくりのヒューマノイドが、人間と同じ権利を保障されて暮らす世界を舞台とする近未来SFもの。狂言回し的な立場のヒューマノイド専門医(と看護師)が存在するものの、基本的には一話完結で人間模様を描く趣向。相変わらず、物語の作りはとてもうまく読みやすいものの、個人的な好みからすると、予定調和を超えてこないところがちょっと物足りない感じ。でも、絵もストーリーもとてもうまい漫画だと思います。

AIの遺電子 7 (少年チャンピオン・コミックス)

AIの遺電子 7 (少年チャンピオン・コミックス)

 

14. 西倉新久『HOTEL R.I.P(1)』

人生に心残りのある死者が宿泊する施設「R.I.P(レストインピース)」。全ての部屋が相部屋となっていて、死者同士の交流を通して心残りを解消する過程を描いた連作短編集の第1巻。 上の『AIの遺電子』と少し似ている構成で、一つずつの話は意外性もあり、かなりうまくて読ませる。

個人的には、このバリエーションを延々と続けるよりは、どこかで話の枠組み全体を揺るがすようなエピソードがくると面白いなと思っています。

HOTEL R.I.P. 1 (A.L.C. DX)

HOTEL R.I.P. 1 (A.L.C. DX)

 

15. 白浜鴎『とんがり帽子のアトリエ(2)』

魔法の力に憧れる少女がアクシデントにより魔法使いに弟子入りするダークファンタジー。美しい絵と作り込まれた世界観が魅力的な一作。

1巻では、主人公の少女ココが物語の都合上軽率すぎる行動を繰り返す描写が気になったところ、2巻でもまだその傾向は続いていて、世界観はおもしろいものの、登場人物たちの行動の不合理さみたいなものが気になって物語に入り込めない感じはまだある。でも、面白くなるといいなと思って、もう少し読んでみるつもり。

とんがり帽子のアトリエ(2) (モーニングコミックス)

とんがり帽子のアトリエ(2) (モーニングコミックス)

 

16. 赤坂アカ『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(6)』

高校の生徒会を舞台に、本来的には両想いの会長と副会長が恋愛の主導権を握るために、相手に告白させようと無用な駆け引きをする模様を、神様目線で眺めてニヤニヤ楽しむ漫画の第6巻。前巻では、主人公二人に焦点が当たっていたところ、本巻では彼らを取り巻く周囲のキャラクターの存在感が増してきて、ますますラブコメディとしては面白くなってきている感じ。

かぐや様は告らせたい?天才たちの恋愛頭脳戦? 6 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

かぐや様は告らせたい?天才たちの恋愛頭脳戦? 6 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

 

17. 飯田ぽち。『姉なるもの(2)』

クトゥルフ神話の女神である【千匹の仔を孕みし森の黒山羊】シュブ=ニグラスを召喚して、自らの姉となることを願った身よりのない少年と、その「姉」(姉なるもの)の物語。

日常ほのぼのもののような体で、姉なるものである「千夜」が時折見せる不穏な一面が不思議な緊張感を生み、少々不安な気持ちになりつつ、先が気になってしまう。

姉なるもの 2 (電撃コミックスNEXT)

姉なるもの 2 (電撃コミックスNEXT)

 

18. 岡本倫『パラレルパラダイス(1)』

『エルフェンリート』、『極黒のブリュンヒルデ』の岡本倫の新作。少女しか存在しないという異世界に迷い込んだ高校生陽太は、その世界の神から少女たちとの子作りを命じられるというエロ漫画的なシチュエーションのファンタジーもの。作者のファンなので買いましたが、これは18禁なのでは??というぎりぎりの描写があるので、ご注意ください(でも岡本倫らしいと言えばその通りではある。)。

1巻はまだ導入部でどう転ぶかわかりませんが、物語が単なる「ちょっとえっちなハーレムラブコメ」では終わらない伏線の予感を感じさせる描写があります。二巻に期待です。

パラレルパラダイス(1) (ヤングマガジンコミックス)

パラレルパラダイス(1) (ヤングマガジンコミックス)

 
極黒のブリュンヒルデ 11 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

極黒のブリュンヒルデ 11 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

 

19. コナリミサト『凪のお暇(1)』

周囲の人に合わせ、過剰にいい人を演じすぎて過呼吸症候群で倒れた主人公の大島凪が、恋人と別れ、会社を辞め、安アパートに引っ越して、人生から一時離脱(お暇)して、新しい世界を垣間見るという、人生リセットコメディ。

そこそこ深刻な題材を特徴的な絵柄と巧みなコメディパートで軽妙に読ませつつ、気になる隣人の存在や凪を不穏な執着で追いかけてくる元恋人などを絡ませて、絶妙のリアリティで読ませる。二巻がどうなるか、楽しみ。

凪のお暇 1 (A.L.C. DX)

凪のお暇 1 (A.L.C. DX)

 

20. 明治カナ子『一変世界(1)(2)』

深い森の中にある「ガーデラン女神の神殿」において大巫女見習いとして暮らす少女プーリョの物語。神殿にて祀られる神々は奇妙に美しく理不尽に残酷で、細部まで作り込まれた世界観に引き込まれてしまう。ふと見つけて、あまりに好きな世界観ゆえに5回くらい読み返してしまった一作。

続きがものすごく気になるのですが、今どこで連載しているのかも不明で、第3巻はいつ出るのでしょうか。ちゃんと完結してほしいので、3巻が出たら3冊買います。 

一変世界 1巻 (バンチコミックス)

一変世界 1巻 (バンチコミックス)

 
一変世界 2巻 (バンチコミックス)

一変世界 2巻 (バンチコミックス)

 

21. 明治カナ子『坂の上の魔法使い』シリーズ

坂の上に住む物静かで風変わりな魔法使いリーとその弟子の少年ラベルは、貧しいながらも平穏な生活を送っている。しかしそれは見せかけで、ラベルの出自には重大な秘密が隠されていた……。一変世界にハマった結果、同じ作者の別作品を読んでみたところ、このシリーズもすごく面白かった。

一点、途中でそこそこなBL的性描写があるので、苦手な方はご注意下さい。とはいえ、BLは守備範囲外のわたしでも、物語上の必然として違和感なく読めました。 

坂の上の魔法使い (CRAFT SERIES;ミリオンコミックス)

坂の上の魔法使い (CRAFT SERIES;ミリオンコミックス)

 
無二の王?坂の上の魔法使い2? (CRAFT SERIES;ミリオンコミックス)

無二の王?坂の上の魔法使い2? (CRAFT SERIES;ミリオンコミックス)

 
黄金の川岸?坂の上の魔法使い3?【特別限定版】 (CRAFT SERIES;ミリオンコミックス)

黄金の川岸?坂の上の魔法使い3?【特別限定版】 (CRAFT SERIES;ミリオンコミックス)

 

22. タナカカツキ『サ道~マンガで読むサウナ道~(1)』

Phaさんの『ひきこもらない』を読んでいたら、サウナがすごくいいぞというエピソードがあり、最近あちこちでサウナを勧められるなと思って近所のサウナに行ったらはまてしまい、最近は週1回くらいのペースで通っています。

通っているうちに気になってこの作品を読んだところ、知識と実践がほどよく融合して、なるほど~となった次第です。 特にサウナと水風呂の関係については、この作品を読んだことで腑に落ちた結果、一段とサウナ道(サ道)の深みにはまった感じがある。

サウナに入った後にはきっちり肩まで水風呂に浸かる。体にいいかどうかはさておき(特に長生きしたいとは思っていないので)、このルーティーンが血行を促進して凝り固まった体をほぐしてくれることは確か。その他にもサウナに関するTIPS満載でサ道が楽しくなる一作でした。

マンガ サ道?マンガで読むサウナ道?(1) (モーニングコミックス)

マンガ サ道?マンガで読むサウナ道?(1) (モーニングコミックス)

 
ひきこもらない (幻冬舎単行本)

ひきこもらない (幻冬舎単行本)

 

23. 板垣巴留『BEASTARS(1)~(4)』

気になっていた過去作を一気読みしたシリーズ。 肉食動物と草食動物(をそれぞれ擬人化したキャラクター)が同じ街で暮らす世界で、ハイイロオオカミの少年レゴシが草食の小動物に恋をして葛藤する物語。ズートピアをもう少しシビアにしたような世界観。

絵は荒削りで、女の子キャラクターがもう少し可愛いともう少し物語に入りやすくなるなと思うものの、独自世界に挑戦する姿勢はよく、内容もおもしろくて先が気になる。

BEASTARS 1 (少年チャンピオン・コミックス)

BEASTARS 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 
BEASTARS 4 (少年チャンピオン・コミックス)

BEASTARS 4 (少年チャンピオン・コミックス)

 

24. 水口尚樹『早乙女選手、ひたかくす(1)~(3)』

気になっていた過去作を一気読みしたシリーズ。 ボクシングの高校生タイトルを持つ腹筋バキバキの少女早乙女八重が、部活で一緒だけれどボクシングの実力はイマイチな同級生サトルに恋をした・・・という体育会系ラブコメディ。

ある種の定番設定ながら、フィジカルは強いけれど内面は繊細なヒロインのギャップ、最初は頼りないけれど、やがて指導者としての才能を開花させ、八重の精神的な支えとになっていくサトルの成長など、お約束を手堅く守りつつ、要所要所がうまくて読ませる。続きが楽しみ。

早乙女選手、ひたかくす 1 (ビッグコミックス)

早乙女選手、ひたかくす 1 (ビッグコミックス)

 
早乙女選手、ひたかくす(3) (ビッグコミックス)

早乙女選手、ひたかくす(3) (ビッグコミックス)

 

25. 久世番子『パレス・メイヂ(1)~(7)

気になっていた過去作を一気読みしたシリーズ。 明治時代の日本を下敷きにしたと思しき架空の世界にて、父帝の急逝を受けて帝に即位した少女彰子と彼女に仕えることになった少年、御園公頼の淡い恋を描いたラブストーリー。7巻で完結済み。

少女漫画の筋立てとしては定番ながら、彰子の潔くさっぱりとした性格、少年御園の成長と恋のライバルとして現れる年上男のキャラクター設定のうまさ等でありきたりではなく楽しめる作品に仕上がっていました。おもしろかった。

パレス・メイヂ 1 (花とゆめコミックス)

パレス・メイヂ 1 (花とゆめコミックス)

 
パレス・メイヂ 7 (花とゆめコミックス)

パレス・メイヂ 7 (花とゆめコミックス)

 

お題「読書感想文」

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過去の漫画感想

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