手軽なのにすごく美味しい「味噌漬け」という手法
食べ物は、味噌に漬けておいておくとなんでもおいしくなる、たぶん。そういう法則があることをしばらく忘れていたので、久々に四種類ほど味噌につけてみたところ、どれもお酒のツマミに最高!だったので報告したい。
まずは基本の卵の黄身の味噌漬け
ベースとなる味噌だれの配合はすべて同じ。信州味噌:みりん:料理酒を2:2:1の割合でよく混ぜたもの。多めに作って、清潔なタッパーに入れて保存しておくとよい。
タッパーの底に味噌だれを薄くのばし、ペーパーナプキンを敷き、卵の黄身をのせる。
サンドするように卵の黄身の上にペーパーナプキンをかぶせ、さらに味噌だれをのせて密着させる。これだけ。半日から二日間ほど寝かせてから、味噌床から取り出して食べましょう。
できあがり。残念ながら割れてしまったけれど、脱水されてねっとりとした口当たりになった卵黄には味噌由来の旨味がたっぷり。匙でちょびちょび舐めていると、いくらでも日本酒が飲めてしまうアテである。
大本命は牛肉の味噌漬け
スーパーのお肉売り場などでも見かけるお肉の味噌漬け。今回は、安くなっていた外国産牛肉のステーキ用を買ってきて、先ほどと同じ味噌だれに漬けていく。
両面によく味噌だれを塗ったら、ラップで来るんだ後ジップロックに入れて冷蔵庫の奥のほう(開閉での温度の変化を受けにくいよう)で2〜3日保存。食べる1時間ほど前に冷蔵庫から取り出して表面の味噌を水洗いし、常温に戻しておく。
味噌漬けは表面が焦げやすいので、強火で一瞬焼いては温かいところで休ませるを焦らず繰り返す。今回は、厚手の鉄フライパンにて表裏を各15秒焼いた後、フライパンの上に敷いた網の上で蓋をして5分休ませるを5回繰り返してみた。多少火が入りすぎても、お味噌の作用で肉がきちんと柔らかくなっているからあまり心配はない。
できあがり。お肉がすごく柔らかくてジューシー。味わいが濃い。冷めても美味しさが変わらず、のんびりと飲むお酒のアテにちょうどいい。
残り物の数の子を味噌漬けに
なんとなく冷蔵庫に残っていた塩蔵の数の子。一昼夜かけて塩抜きした後、同じように味噌だれに漬けていく。
味噌で両面を覆ったら、ラップにくるんでジップロックへ。今回は二日ほどそのまま冷蔵庫で寝かせてみた。食べる際は味噌を洗い流して表面の水分をペーパーナプキンなどで拭き取る。
味噌に漬けた数の子は美しい山吹色になる。塩分の角が取れてまろやかになり、とても食べやすい。
個人的には、お正月にだし汁で作る数の子よりも、こちらのほうが好き。来年のおせちの数の子は味噌漬けにしようと心に誓った。
カマンベールチーズの味噌漬け
最後はカマンベールチーズの味噌漬け。他のものと同様に、味噌だれにつけてラップでくるみ、ジップロックに入れて冷蔵庫へ。まずは3日ほど漬けたものを薄く切ってからバーナーで炙ってみた。チーズの旨味に味噌の旨味が追加されて、味わいは最高。
ただ、これはもっと漬けたほうが美味しいのでは?と思ったので、さらに一週間漬けておいたものがこちら。
薄く切ってからオーブンで10分ほど焼いてみたところ、とろとろじゅわーっとした後に味噌のコクが追いかけてくるという最高のおつまみに。カマンベールチーズの味噌漬けは長めに漬けてオーブンでとろとろに焼くのがよいという結論に落ち着きました。