たこ焼き鉄板を衝動買いしました
以前からたこ焼き鉄板がほしいと思っていました。理由は調理器具コレクターだから。そして、粉ものを焼くなら鉄板で直火がおいしくできるに違いないという謎の確信から、電動のたこやき機ではなくテフロンでもなく南部鉄器を選びました。
パッケージを開けて、その美しさにうっとり。南部鉄器はやはり美しいです。
たこ焼きの生地を小麦粉から作る
さて、せっかく手に入れたたこ焼き鉄板、すぐに使ってみたくなり生地を作成しました。レシピはオタフクソースのページを参考にして、材料のうち、水(もしくはだし汁)とあるところは、昆布とかつおぶしの濃い出汁を使用。たこ焼きは出汁の味が重要な気がするためです。
オタフクソースのレシピはこんな感じでとてもシンプルなのですが、
ボウルに水600cc、牛乳20cc、薄力粉200g、たまご3個を入れて、粉ダマがなくなるまでよく混ぜます。
こういうグルテンが出る系の生地は一晩寝かせるとよい予感がしたので、ダマがなくなるまでよく混ぜた後、タッパーに入れて冷蔵庫で一晩寝かせるというオペレーションを追加しました。
たこ焼き-小麦粉(薄力粉)使用の作り方 | オタフクソース株式会社
翌日の生地の状態。底に小麦粉が沈殿するので、ゴムベラで全体をよく混ぜます。それにしてもこの生地のツヤ。美しすぎではないですか……。
たこ焼きは段取りが重要な気がするので、まずは材料を揃えます。材料とは、生地の他には、揚げ玉と刻み葱とタコとタコのようななにか。
中心部にタコを内包しないたこ焼き
今回用意したたこ焼きの中身について、まずは本命のタコです。初心者のうちは小さ目に切って焼きやすさを重視します。
たこを代替する素材として用意したのは、低温調理した牡蠣です。たこ焼き的な生地には絶対に合うと思うので試してみる次第です。たこと同じくらいのサイズに予め切ります。
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もう一つの代替素材は、ほたるいかです。予め茹でられたものを買ってきました。口当たりをよくするために、目は外します。本来的には二つに切るべきと思いましたが、考えるところあり丸のままセッティングしました。
たこ焼き鉄板については、こびりつかないよう、焼く前に油慣らしをします。手軽な方法としては、多めの食用油で鉄板を満たし(穴の1/3に油が溜まるくらい)、ゆっくりと熱して、薄く煙が出てきたら火を消してそのまま冷ます → 触れるまで冷めたら再度同じように加熱する → そのまま冷ますを何度か繰り返して、最後は油を取り除きます。
慣らした鉄板に、一晩寝かせた生地をザバーッと敷きます。多すぎるくらいがいいと聞いたので、たくさん入れたらこぼれた。 一つの穴に一つのタコ、または、一切れの牡蠣を入れ、全体に揚げ玉と刻み葱を撒きました。
あああ、これは初心者には無理なボリュームだったかもしれないと思っているところ。油慣らしがうまくいったのか、鉄板からの生地離れはとてもよい。
とか思っていたのに、ほんの数分でこんなにきれいな球体になってしまった。美しい球体が規則正しく並んでいる様に、宇宙の神秘を感じてしまう。
ガス台だとどうしても焼け方にムラができるので、鉄板を180度回転させるなどの技を駆使して、はじめてにしてはおどろきの美しさで焼き上がってしまった。。。
たこ焼きにはビール、しかし若干の罪悪感があり生野菜という布陣のお昼ごはん。レタスをちぎったのに薄くスライスした生ピーマンをのせて、すり胡麻とポン酢をふりかけるの、おすすめの食べ方です。
鉄板ごとテーブルに持ってくると、熱々の状態が長く維持されるのがとてもいい。そして、オタフクソースと青海苔をかけたら、外がカリッ中はトロッとして、タコとだし汁がふんわり香ってめっちゃおいしかった。早く自作すればよかった。
こちらは牡蠣入りのほうなのですが、これも牡蠣の出汁が生地に溶け込むようでとにかくおいしい。なぜ一般的に販売されていないのか、不思議なレベル。やはりタコに比べると衛生管理が厳しいところがネックなのか。しかし、ご家庭(特に牡蠣好きの)ではぜひお試し頂きたいです。
二回目のターン。今回は、一つの穴に一つのほたるいかを入れてみました。この写真の後に、余っていたおかひじきも投入。ほたるいかは、敢えて切らずにどんな風にできあがるのか試してみたいのです。入れた段階で全長の半分以上が飛び出ているので、おもしろい造形になるのではと期待。
しかし、あっという間にたこ焼きの小宇宙に取り込まれてしまい、ほたるいかが入っているかどうかもわからない状態に。たこ焼きつよい。
ひっくり返してみると、ほたるいかのピンクとおかひじきの緑がふしぎな模様を描いていました。味ですが、想像通りです。とてもおいしい。ほたるいかの中身のトロッとしたところが、たこ焼きの内部のトロッとした部分と混ざり合った味です。
たこ焼きの無限の可能性よ。
鉄板の使っていない部分には、みじん切りにしたにんにくとオイルと余った具を入れて、アヒージョにしました。熱しすぎると爆発するらしいので、たこ焼き本体がほぼ焼けて、最後に焦げ目をもう少しつけたい…というあたりで作り始めるとちょうどいいです。
突然ですが、牛すじを煮ます
これは和牛の牛すじです。きれいですね。
はじめに下茹でをします。牛すじと水を鍋に入れて軽く沸騰するまで煮て、牛すじを取り出して表面に浮き上がったアクを洗い流します。下茹でに使ったお湯は捨てて鍋は洗います。茹でた牛すじは一口大に切ります。
下茹でした牛すじは鍋に戻し、生姜3枚、にんにく1かけ(切らない)、長葱の青いところ(冷凍しておいてもよい)を入れて、ひたひたの水、調理酒半カップくらいと一緒に弱火で長時間煮ます。長時間とは、2〜4時間くらいです。圧力鍋でもいいのですが、弱火で長時間煮たほうがトロトロの柔らかい仕上がりになります。
アクは適宜取りますが、もとの牛すじがよいものだとあまり出ませんね。
牛すじが煮上がったら、香味野菜は取り出して、ちぎって下茹でしたこんにゃく、いちょう切りにした大根を入れて、味噌、醤油、みりん等で適宜味付けをしてから、弱火でもう30分くらい煮ます。
なお、牛すじを多めに煮た場合には、他の具材を入れる前、味付けをする前の段階で取り出して、茹で汁と一緒にジップロックに入れて冷凍するのもよいです。
牛すじのどて煮のできあがり。家で作るには手間がかかりすぎる気もしますが、やはりおいしいですよね。
いわゆるラジオ焼き
しかしこれは本題ではなくて、牛すじ入りのたこ焼きを作りたかったのでした。いわゆるラジオ焼きと呼ばれているあれです。
生地は前回のものの残り、中に入れるのはタコではなく牛すじを一口大に切ったものです。さらに、長葱を刻んだもの、揚げ玉、おかひじきに、今回は紅しょうがも追加しました。紅しょうがを食べる習慣がなかったのでどこに売っているのか見当もつかなかったのですが、ふつうにセブンイレブンで見つけました。みんなそんなに日常的に紅しょうが食べているのか…。
まだ2回めなのに、危なげなく焼けてしまうたこ焼き。小宇宙だ。
牛すじ入りのたこ焼き。牛の脂のおいしさが生地にぴったりきておいしい。たこ焼きの生地の包容力がすごい。何と合わせても違う一面を見せてくれる感じ。
ちなみにこのときは明石焼き風にして食べました。すなわち、焼きたてのラジオ焼きを昆布と鰹で引いただし汁にひたして食べる。
中から飛び出す牛すじ。これがまたおいしい。むしろソースと青海苔よりもだし汁が嬉しい感じもする。これはおそらくわたしが歳を取ったからですね。
ということで、たこ焼き小宇宙編はこれで一旦おしまいですが、次は大阪でときどき遭遇する、外がふわふわで中から熱くてとろっとしたものが溢れ出てきて舌を火傷するけどめちゃくちゃおいしいたこ焼き(わなかとか)も再現してみたいと思っています。
粉ものに関する過去記事
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