さて、年も明けてしまいましたが、2017年11月に読んだ漫画の感想を綴っておきます。
昨年は『このマンガがすごい!2018』の書籍版に参加させて頂いたり、年末には『それどこマンガ大賞』に選者として参加する機会も頂き、好きな漫画について綴る機会を多く頂いてありがたい一年でした。
以下は、11月中に読んだ作品の紹介と感想などです。
1. 森田るい『我らコンタクティ』
冴えない会社員のカナエは、小学校の同級生だった町工場で働くかずきと再会したことを契機に、なりゆきで宇宙にロケットを飛ばす計画に参加することになる。
柔らかく伸びやかな線で描かれる画面はスタイリッシュで、
2. 三原和人『はじめアルゴリズム(1)』
離島の廃校で自らの能力に限界を感じている老数学者内田が出会ったのは、数学について独学ながらも天才的なひらめきを持つ少年はじめ。そこから始まる、数学をめぐる二人の新しい物語。
「数学」というちょっととっつきにくく、
3. 小川幸辰『みくまりの谷深(1)(2)』
古い集落をベースに東京近郊に作られた新興住宅地である「万葉ニュータウン」を舞台に、古くから伝わる禁忌を破ったことを発端として、連続失踪事件が発生する。事件の謎に関わることになった大学生の野々花は、その事件に人ならざるものたちが関わっていることを知る。
民俗学をベースとして描かれる怪奇譚は、
4. 雨瀬シオリ『ここは今から倫理です』
進学校とは言い難いレベルの高校にて、倫理の教師を務める高柳教諭と若さゆえに懊悩する若者たちとの交流を描く物語。
人格者でも立派な大人でもなく、ちょっと情けなく頼りなく不器用ながら、誠実に振る舞おうとする高柳先生のキャラクターがとても魅力的で、先が楽しみな作品。第一話の割と冒頭で性的なシーンがあるので、そこだけ少し注意してください。
ここは今から倫理です。 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 雨瀬シオリ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/11/22
- メディア: Kindle版
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5. ろびこ『僕と君の大切な話(3)』
『となりの怪物くん』の作者ろびこの最新作。朴念仁の男子高校生 東くんと彼に恋する同級生の美女相沢さんが駅や学校のベンチで、男女のディスコミュニケーションについて語り倒すラブコメディ。
ご都合主義、意味のないすれ違い、誇張的な表現が排された地に足の付いたラブコメディは大人でも十分に楽しめる。少しずつ近づく二人の距離にニヤニヤしてしまう。
6. 三浦しをん、雲田はるこ『舟を編む(下)』
出版社の辞書編纂部署に配属された青年・馬締光也を主人公に、言葉の大海を渡る舟を編むように、長い時間をかけて行われる辞書の編纂作業を縦軸に、馬締青年の恋と成長を描くゆるやかな物語。
原作も映画も観たので、物語の顛末はすべて分かっているのですが、それでも雲田はるこの描くキャラクターは魅力的で素晴らしかった。少しずつ歳を重ねてくたびれた風情になる馬締青年の造形もさることながら、辞書への愛着を押し隠しながらやむない事情で部署を去ることになる先輩西岡の描写が個人的にはとても好き。
7. 鳥山明、ドラゴン画廊・リー『DRAGON BALL外伝 転生したらヤムチャだった件』
ドラゴンボールの公式外伝。なぜかヤムチャに転生した男子高校生が、ヤムチャとしての自分が物語の途中で死ぬことを回避するために、ありとあらゆる手段を駆使して地球人最強を目指していく物語。絵の巧さもさることながら、原作に対して敬意を十分に保ちながらも柔軟な発想で展開される物語はカタルシスがあり、娯楽作としてとてもよい。
ネット公開時に一通り読んではいたけれど、面白い作品にはきちんと対価を支払いたい思ったので、Kindleでも購入しました。二度読んでもおもしろかった。
DRAGON BALL外伝 転生したらヤムチャだった件 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 鳥山明,ドラゴン画廊・リー
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/11/02
- メディア: Kindle版
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8. 河内遙『涙雨とセレナーデ(3)』
明治40年にタイムスリップした女子高校生の陽菜が、自分そっくりの令嬢「雛子」(おそらく先祖)の影武者となる形で、雛子に思いを寄せる許嫁の孝章と一緒に行動するうちに、恋に落ちてしまうタイムスリップ+ラブロマンスもの。
素直で行動力のある陽菜と紳士で一途な孝章はどちらもとても魅力的で、二人の初々しい恋を応援したくなるものの、タイムスリップものなので恋が成就する結末はないことも予想できて切なくもある。続きが楽しみすぎる一作。
9. 大今良時『不滅のあなたへ(5)』
高い知能を有する地球外生命体が知らぬ間に人間の社会に入り込んでいた、というクラッシックなSFに見られるモチーフを美しい絵柄で丁寧に綴った物語。
主人公フシはしばらく生活をともにしていた老婆ピオランを取り戻すため、各地から凶悪殺人犯を集めた島・ジャナンダで、闘技場のトーナメントに出場する事になってしまう。様々な人間との出会いと別れを経験して少しずつ人間らしい佇まいを持ち始める地球外生命体フシの数奇な物語は、謎が少しずつ明らかにされてますます興味深い。
10. 白井カイウ、出水ぽすか『約束のネバーランド(6)』
孤児院にて優しい寮母により本当の家族のように育てられた子どもたちは、ある日自分たちの境遇の不自然さに気付き、危険を冒してたどり着いた結論は、自分たちが "鬼" と呼ばれる偉業の生き物たちの "食糧" として育てられていることだった。
迫りくる死から逃れ、人間の世界に戻るために脱走を企てる子どもたちの旅路を描くダークミステリ。ジャンプ連載なのでどんどんコミックスが出るのですが、週刊連載しているとは思えないクオリティの高さと密度。孤児院を脱出した後の展開も予想を超えるもので、ただただ続きが楽しみ。
約束のネバーランド 6 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 白井カイウ,出水ぽすか
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/11/02
- メディア: Kindle版
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11. 水口尚樹『早乙女選手、ひたかくす(4)』
ボクシングの高校生タイトルを持つ腹筋バキバキの少女早乙女八重が、部活で一緒だけれどボクシングの実力はイマイチな同級生サトルに恋をした、という体育会系ラブコメディ。
当初は本当に頼りない同級生だったサトルが指導者としての才能を開花させるとともに、八重の精神的な支えとして機能し始め、それにより八重はより強くなっていく。
二人に人間的な成長とは裏腹に、奥手でなかなか進展しない二人の恋愛模様のもどかしさも初々しくてとてもよい。
12. ユペチカ『サトコとナダ(1)』
アメリカに留学した日本人サトコのルームメイトは、サウジアラビア国籍で厳格なイスラム教徒の少女ナダだった。外ではヒジャブを着用し厳格な戒律に従って暮らしているナダも、家でサトコと二人で過ごすときは同年代のふつうの少女としてのふるまいを見せる。そんな二人の文化を超えたコニュニケーションと友情を描いた物語。
気になっていた漫画がやっとKindle化したので読みました。文化の違いやそこで生まれる軋轢なども誇張されず特別視することもなく淡々と描かれていてとてもわかり易く作品としても面白かった。
13. ヤマシタトモコ『異国日記』
売れない30代少女小説家の叔母と、両親を亡くして彼女のもとに身を寄せることになった15歳の少女の、育ってきた環境の違う二人が折り合いながらも暮らしていく過程を「異国」と称して綴る物語。
種類の違う苦しみを抱えた世代の異なる二人が、お互いのことを思いながら、しかし無遠慮に踏み込むこともなく暮らしていく様子の穏やかさが心地よい。
14. 蛇蔵、鈴木ツタ、たら子『天地創造デザイン部(1)』
天界には、クライアントである神様からの依頼を受けて地上の生物のデザインをする「デザイン部」が存在し、日々クライアントの無茶ぶりに応えながら、新しい生物のデザインが行われている、という教養マンガ系コメディ。
デザインされる生物はすべて実在のもので、よく知られたものから初めて名前を聞くものまで多彩。その生物がなぜそのようなデザインに落ち着いたのかを、デザイン→試作→デザイン修正→完成(天啓)という流れで分かりやすく説明してくれる上、末尾には取り扱った生物の詳しい解説までついていて、まさに教養マンガ。
といってもストーリー展開もキャラクターも堅苦しくないので、娯楽としてもきちんと成立していて、新しいと感じる。
15. 桑原太矩『空挺ドラゴンズ(3)』
ドラゴンの存在する異世界を舞台として、龍狩りを生業とする「捕龍船」の乗組員たちの冒険を描くファンタジー。世界観は風の谷のナウシカに似ている。
三巻では、見習いの少女タキタが龍狩りの最中に上空から転落し、不時着した深い森の中で共に落ちた龍の子とともに、帰還を目指す旅に出ることになる。主人公の一人であるタキタの成長と、森の民との出会いで垣間見える世界観がとても興味深く、また獲物であるはずの龍の子との絆がこのあと物語にどのような影響をもたらすのか、先が気になる展開でした。
16. 沖方丁、熊倉隆敏『十二人の死にたい子どもたち(1)』
冲方丁原作の『十二人の死にたい子どもたち』を原作とするコミカライズ作品。廃病院にて集団自殺をすることを目的に自主的に集まった十二人の子どもたち。しかし、そこにはすでに一体の遺体が存在していた。遺体は誰に殺されたのか、それが自分たちの死に影響を与えることはないのか、すでに死ぬことを決意したはずの子どもたちは真相を明かすために院内を捜索することを余儀なくされる。
原作が面白いことは折り紙付きで、このコミカライズはキャラクターやストーリー展開などもうまくてとても読みやすくていいと思う。
十二人の死にたい子どもたち(1) (アフタヌーンコミックス)
- 作者: 冲方丁,熊倉隆敏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/11/07
- メディア: Kindle版
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17. 若林稔弥『徒然チルドレン(10)』
とある共学の高校を舞台に、恋愛をテーマとしてオムニバス形式で綴られる青春群像劇。全体的に爽やかで甘酸っぱくて、読んでいて楽しい気持ちになる。巻が進むにつれて、登場人物たちのつながりも明らかになって、恋愛だけでなく友情もテーマになってくるところも面白い。
10巻では、文化祭を通じて横断的に各キャクターたちの友情が描かれる。ミスわびさび回。彼女をめぐる恋と友情のゆくえにはドキドキさせられっぱなしで正直幸せです。
18. 赤坂アカ『かぐや様は告らせたい(7)』
高校の生徒会を舞台に、本来的には両想いの会長と副会長が恋愛の主導権を握るために、相手に告白させようと無用な駆け引きをする模様を、神様目線で眺めてニヤニヤ楽しむ漫画の第7巻。
主役の二人はすでに両想いに近いけれどもお互いに言い出すことができない状況は据え置きのまま、恋のライバルが出現したりすることもなく、恋する二人が友人たちとの交流を通して人間的に成長していく様子がコメディタッチで描かれていく展開になっているのですが、この絶妙なラインが癖になる。まだしばらくこの状態の話を読んでいたい気持ち。
かぐや様は告らせたい?天才たちの恋愛頭脳戦? 7 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
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19. 赤坂アカ『インスタントバレット(1)〜(5)』
『かぐや様は告らせたい』が好きなので、作者の赤坂アカの過去作を読んでみたシリーズ。第一巻のサブタイトルが『世界の終わりとボーイ・ミーツ・ガール』というあたりから推測できる通り「この世界のすべては敵だ」とこじらせている少年クロがクリスマスイブに少女セラと出会い、世界を救ったり救わなかったりする異能力者SF。
厨二っぽい設定ではあるのですが、ごく細い糸を紡ぐように丁寧に作り込まれた物語は繊細で美しく切なく危うく、とても魅力的だった。
これを読んだことで『かぐや様〜』が普通の恋愛コメディのようでいて、単にそうだとは言い切れない不思議な魅力を持っている理由の一端が少しわかった気がする。
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- 作者: 赤坂アカ
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- 発売日: 2014/04/24
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20. つくしあきひと『スターストリングスより』
『メイドインアビス』が好きすぎて、つくしあきひとの過去作を読んでしまったシリーズ。作風はあまり今と変わっておらず、可愛らしく健気な登場人物が過酷な冒険に出て絶望的な目に遭うが、それでも諦めずに進んでいくというもの。宇宙を渡る描写が美しかった。
21. 山田胡瓜『AIの遺電子(8)』
人間そっくりのヒューマノイドが、人間と同じ権利を保障されて暮らす世界を舞台とする近未来SFもの。
これまでは基本的には一話完結で人間模様を描く趣向だったが、8巻では狂言回し的な役割だったAI専門の医師 須堂が、闇の市場に売りさばかれた母の人格のコピーを探して異国に旅立つ展開が描かれる。もともと一話関係の話の作りが非常に上手い作品だったこともあり、新たな展開には非常に期待が持てる。
22. 小西明日翔『来世は他人がいい(1)』
『春の呪い』で鮮烈なデビューを飾った小西明日翔の新作は、まさかのヤクザもの。関西の極道の娘である染井吉乃は、政略結婚的なつながりで上京し、東京の極道の息子である深山霧島の家に居候しながら婚約者として暮らすことになる。
一見好青年の霧島は、実際はサイコパスでドMな人でなしであり、彼と渡り合っていく決意を固めた吉乃は覚悟を決めて臓器売買に手を染めて大金を用立てることなる。
個人的には今のところ霧島青年が全然かっこよく感じられないので、運が悪かったと思って臓器売買なんてせずに関西に帰ればよいのでは??と思ってしまって、今ひとつ楽しめていない。次巻以降、どんでん返しのある展開になることを祈る。
23. 井上智徳『CANDY & CIGARETTES(2)』
SPを定年退職した平賀雷蔵が再就職したのは政府公認の暗殺組織であり、パートナーは11歳の少女暗殺者であったというクライムアクションの第二巻。設定の割に暗さはほとんどなく、とても読みやすくテンポも良くて、気持ちよく楽しめる娯楽作。
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24. 宮尾行巳『五佰年BOX(1)』
ふとしたきっかけで、中世日本を模したような不思議な箱を手に入れた青年叶多は、観察を続けるうちに、つい箱の中で動く人間を殺してしまう。慌てて箱の持ち主である幼馴染の真奈に相談に行くと、そこには真奈という人間は存在しておらず、代わりに同年代の見知らぬ青年が幼馴染として現れる。ジャンルとしては、現代日本を舞台にしたSFといえるか。叶多は幼馴染の真奈を取り戻すために、箱《五佰年BOX》の謎に迫る。
設定はよく先の展開は気になるが、登場人物が本当に普通すぎてちょっと感情移入しにくい感じがある。この先、箱の謎が面白くなってくれるといいなと思う。
25. 佐々大河『ふしぎの国のバード(4)』
明治初頭にイギリスから来日して、関東から北海道までを旅した実在の女流探検家イザベラ・バードの道行きを綴った歴史漫画。明治初頭の日本の文化が史実に基づいてわかりやすく記されていて、勉強になるし面白い。
26. 高橋那津子『昴とスーさん(1)』
OLの澪と小学生のような見た目で大人のような振る舞いをする少年昴の日常が淡々と描かれる。絵が美しく、また物語も情緒に溢れ、二人の生活に常に横たわる違和感の引っかかりとともに、不思議な力で読まされてしまう物語。とりあえずの入り口の謎は第一巻の最後に明かされる。それを読むと、これはSFと言って良いのかもしれない。
続きが楽しみな一作。
27. 堀尾省太『刻刻番外編-300日後-』
名作刻刻の番外編があったことを知って読みました。ほんの短いエピソードですが、本編を読んだ人ならニヤリとする出来でした。
28. 石塚真一『BLUE GIANT SUPREME(3)』
ドイツへ渡ったサックスプレイヤーの主人公大は、熱心な勧誘の末に頑固だが真摯なベースプレイヤーのハンナとバンドを組む約束を取り付けるが、ともに高い理想を持つがゆえに簡単には形にはならない。頑固さと音楽への真摯さをあわせもつ二人が、ただひたすらにセッションを重ねることにより少しずつ歩みより、調和点を見出していく様子がストイックに描かれる第三巻。
作者も意図しているとおり、およその結末が予め提示されている中で、安定感のある話運びでその過程を存分に楽しませてくれる。
BLUE GIANT SUPREME(3) (ビッグコミックススペシャル)
- 作者: 石塚真一
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2017/11/17
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29. ヨシノサツキ『ばらかもん(1)』
若き書道家の主人公が、順風満帆だったキャリアにつまずきを感じたことをきっかけに活動の拠点を離島の民家に移し、そこで出会った小学一年生の少女なるやその友人たちと交流することで、少しずつ変わっていく物語。
九州の五島列島に旅行に行くにあたり、五島列島が舞台の漫画があると聞いてとりあえず一巻を読みましたが、そう言われてみれば、五島列島っぽい?くらいの雰囲気で、特に観光の参考になるところはなし。
マンガとしては、荒削りながら登場人物はみな嫌味なく、特に小学生のなるがちゃっかりしていながら憎めないキャラクターに造形されていてかわいい。1巻だけでは、日常ほのぼのものでそれ以上読むモチベーションが湧かなかったのですが、すでに16巻も出ているようなので、時間を見てもう何巻か読んでみようかなと思っています。
ばらかもん 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスONLINE)
- 作者: ヨシノサツキ
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30. 永椎晃平『星野、目をつぶって。(1)〜(8)』
不器用なのに人にお化粧をしてもらうことで高校デビューしたギャルの「星野」と彼女のいとこに頼まれて星野の化粧を担当することになった目出たない美術部員「小早川」をめぐるラブコメディ。
二人の成長が描かれつつ、なんだかんだ小早川くんを中心とするハーレムものラブコメの様相を呈して来る。ハーレムものはあまり得意ではないのですが、これは出て来る女ん子がみんな割と健気で可愛いのでつい読んでしまった。
- 作者: 永椎晃平
- 出版社/メーカー: 講談社
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31. 松本剛『ロッタレイン(1)〜(3)』
すべてを失った青年 一(はじめ)は、失意のままに14年前に自分と母親を捨てて愛人の元へと去った父親の家に身を寄せることになる。そこで出会ったのは、自らに敵意を向ける義妹の初穂だった。思春期独特の危うさを持つ可憐な初穂と一は反発しながらもやがて惹かれあうようになるが、それは許されざる関係だったという物語。
Amazonのレビューで絶賛するものが多くて気になって読んだのですが、個人的には初穂が「少女」という幻想の産物として男性側に都合よく描かれすぎているようで、うまく物語に入り込めなかった感じでした。
32. 米代恭『あげくの果てのカノン(4)』
不倫恋愛×宇宙人による侵略SFの第4巻。内気な主人公カノンの一途な恋が暴走して、世界がめちゃくちゃになってしまう。当初はカノンの一途さに感情移入できるところもあり、見え隠れする宇宙人の謎にも興味を惹かれたのですが、この巻ではほぼ全ての登場人物があまりにも身勝手すぎて、ちょっとついていけなくなってしまった。
第4巻の暴風雨のような展開が、次の巻にて伏線として回収されることを祈ります。
33. コナリミサト『凪のお暇(2)』
周囲の人に合わせ、過剰にいい人を演じすぎて過呼吸症候群で倒れた主人公の大島凪が、恋人と別れ、会社を辞め、安アパートに引っ越して、人生から一時離脱(お暇)して、新しい世界を垣間見るという、人生リセットコメディの第二巻。
二巻では、高スペックな元カレが執着して追いかけて来た上に、チャラいイケメンの隣人からも迫られて三角関係になる……といった割とありがちな展開になってしまって、個人的には失速を感じてしまった。絵も話の運びもうまいので、そういう展開が好きな人にはいいと思います。
参加しています
- 作者: 『このマンガがすごい!』編集部
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2017/12/09
- メディア: 単行本
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