なかなか信じてもらいにくいのですが、わたしは江戸っ子です。
実家は東京旧市内にあり、少なくとも曾祖母の代から東京の下町で暮らしているので、定義としては当てはまっているはず。時代小説を読んでいると、主人公の住む長屋の住所が自分の住んでいる町名だったりして、不思議な気分になったものです。
さて、そんなわたしですが、先日大阪に行く機会がありました。一人で一泊出張です。あまり馴染みのない街なのですが、行く機会があれば、やってみたいことがありました。
それは、たこ焼きの食べ比べです。
この記事を読んでから、大阪のたこやきおいしそうだな、つくりたてを食べ比べてみたいなと狙っていたのです。そんなわけで、大した数でもありませんが、江戸っ子によるたこ焼き食べ比べをレポートしてみたいと思います。
なんば周辺のたこ焼きめぐり
長い長い会議が終わり、ようやくなんばの街にたどりついたのは、午後7時を回ったあたりでした。初めて訪れるなんばの街は、妖しいネオン街でした。
ただでさえこんな色のネオンが
こんな風にグラデーションします。なんだこれは。かっこいい。
一軒目:わなか千日前本店
まずは、名店と名高いわなかにしました。なんばグランド花月の前に差し掛かったあたりで、どこか見覚えがある…。そうだ、五年くらい前の出張で大阪出身の後輩に連れて来られたたこ焼き屋がまさにわなかだったのでした。美味しいという記憶だけがあったのですが、ここがそうだったのか(方向音痴)!
気を取り直して注文。この先のたこ焼き道中に備えて、たこせんにしてみました。
これがたこせん。えびせんの間にたこ焼きが二個挟まっているだけという潔さ。
えびせんの間に挟まっているたこ焼きおいしい。お腹が空いているせいもあるけど、めっちゃおいしい。生地がふわふわ~っとしていて、お出汁のいい香りがする。想像していた通りの風貌なのに、想像以上の美味しさ。もっと食べたくなったけど、次もあるので、ぐっと我慢してお店をでました。
二軒目:たこやきくん
二軒目は、わなかのすぐ裏にある、たこやきくん。
のはずだったのですが、まさかの定休日。わなかのたこ焼きを我慢したのに、悔しい思いを抑えきれず…
三軒目:あべのたこやき やまちゃん
当初行く予定のなかった「やまちゃん」まで歩いてしまいました。ここは他とタイプが違うようなので、楽しみ。
薄皮が特徴だそうですが、本当に皮が薄い。かじると中の熱いとろとろがどんどん出てきて、熱いでも美味しいけど熱い!という無限スパイラル。つらいけど食べるのを止められないという意味では、激辛カレーに近い。猫舌なのに、口の中をやけどしつつ、結局熱いうちに全て食べきってしまいました。
うーん。おいしかった。
梅田周辺のたこ焼きめぐり
ここまででなんばはとりあえず終わり。ホテル近くの梅田まで移動しました。そして、そろそろお腹いっぱいだったのですが、もう一軒だけ挑戦。
駅前のはなだこです。
やまちゃんの空き具合で油断していたのですが、はなだこは普通に並んでいました。待つこと15分ほど。
イチオシだったねぎマヨを頼みました。想像の倍くらい葱が乗っていてたじろぐ。
タイプは、わなかに近いふわふわで出汁が効いているタイプです。出汁の香りがすごい。皮と中身のとろとろと出汁の香りのバランスが完璧で、葱が素晴らしいアクセント。総合力が高い感じ。途中で、もうお腹いっぱいだなと思ったのに、結局全部食べちゃいました。
ごちそうさまでした。
この日はさすがに小麦粉ばかり食べすぎたと反省して、寝る前にトマトジュースを飲みました。
二日目、なんばたこ焼き巡り再び
翌日は大人しく帰ろうと思っていたのですが、意外と仕事が早く終わり、お昼前に解放されました。とすれば、やることは一つ。再びなんばに降り立ちました。
五軒目:たこやき十八番道頓堀店
お昼前という時間帯もあり、すごく並んでいました。でもここでも行列がはけるのがとても早い。10分くらいで注文できました。大阪のたこ焼き屋さんは手際がよくてすばらしい。
ここのたこ焼きの特徴はサクサク。揚げ玉がたくさん入っているらしい。口当たりが軽くて香ばしい。これまでのタイプとは全然違う。全然違ってどれもいいのがすごい。一つ一つが小さ目で軽いので、もうひと箱いけそうという錯覚に陥ります。気を付けて!
六軒目:くれおーる
次は、たこやきくんをリベンジと思ったのですが、ぱらぱらと雨が降ってきてしまい、迷った結果、十八番の近くで並んでいるたこ焼き屋さんで雨宿り。
ここが並んでいるのは、外売りの他に店舗内で注文されたたこ焼きも店頭で焼いているからだということに、並んだ後で気付きました。ただ、見ていると揚げ玉に桜えびもたっぷり入っていて、美味しそうだったので、そのまま並ぶことに。
葱と半熟たまごのせ等の変わり種メニューも多かったのですが、今回はシンプルなだし醤油で。
これまでとはまた違う、表面カリカリで中ふんわりタイプ。多めの油で揚げやきしている雰囲気がありました。でも油っぽくはなく、揚げ玉と桜えびの効果で香ばしい。一つ一つが大きいので、食べごたえがありました。
ここで限界までお腹いっぱいになってしまったので、しぶしぶ打ち止め。でも、定休日も含め六軒のお店を回ったのはなかなか。というか、やりすぎの感ありですね。
総括
というわけで、念願だった大阪たこ焼き食べ比べ。どれも美味しくて大変満足でした。どのお店が好きかと聞かれれば、あべのたこやきやまちゃんの薄皮トロトロか、十八番の揚げ玉サクサクか、ものすごく迷うところです。でも、どのお店も近くに行く機会があれば、また行きたい。
帰りの新幹線で、気休め的に野菜ジュースを摂取する。
大阪出張はもう一回くらいありそうな雰囲気なので、他にもたこ焼きが旨い店あるで!という方がいらっしゃいましたら、ぜひ情報提供を頂きたくお願いいたします。
以上です。