桃が一箱届いた
8月の終わりに、山形から川中島白桃が1箱5㎏届いた。蓋を開けると、中から桃の甘い香りがあふれ出してくる。一つ一つが大粒で手のひらにのりきらないほど立派な桃を前に、せっかくだから今年はいろいろな方法で食べてみるのも思い出になるかなと考えた。
これは、最終的に白桃を15種類の調理法で食べることになった、晩夏の日の記録である。
1. そのまま食べる
そうは言っても、せっかくのおいしい桃なので、初めはそのまま食べたい。
届いた桃を常温に1日半ほど置いて追熟をかけたものを1時間ほど冷蔵庫で冷やしてから食べた。追熟をかけると、果実が甘く柔らかくなって、皮もつるっと手でも剥きやすくなる。
始めは本当にそのまま食べて、その後はマスカルポーネチーズに少し蜂蜜を垂らしたものを添えて食べたりもした。
2.桃とブルーベリーのサラダ
追熟をかけて甘く柔らかくなった桃もおいしいけれど、まだ固くて青い味わいのする桃も味わいたい。熟しきっていない桃は、サラダにするのが好きだ。
この日は、頂き物のワイルドなブルーベリー(自家栽培されたものだそう)があったので、サニーレタスと合わせてヨーグルトドレッシングをかけた。
【ヨーグルトドレッシング・メモ】
ヨーグルト(大2)、レモン汁(大1)、オリーブオイル(大1)、塩(小1/4)、黒胡椒 少々に、にんにくすりおろし1/4かけを混ぜあわせたもの。
3. 余白のある桃のおいしい食べ方
完熟していない桃のおいしい食べ方も試してみた。
なかしましほさんのレシピで、水切りしたヨーグルトを詰めてはちみつをかけたもの。水切りしたヨーグルトは少し酸味のある濃厚なチーズのような味わいで、桃自体のものたりなさを上手に補ってくれておいしい。
余白のある桃(言い方)のおいしい食べ方。
— なかしましほ (@nakashimarecipe) 2020年7月6日
桃は縦にぐるりとナイフを入れ、捻って二つに割り、種をスプーンでくり抜く。
くぼみに1時間水切りしたヨーグルトを詰め、はちみつをかける。
スプーンですくって食べる🍑 pic.twitter.com/fuYlmMCM7W
4. 桃アールグレイマリネ
この辺りでドーピングして、Scalesさんの『果物のひと皿』を購入した。SNSで流行した桃のアールグレイマリネは、作っている間は、「本当においしくできあがるのか?」と少し不安になるけれど、食べると納得のおいしさ。アールグレイの香りが後味で香るおしゃれな前菜という趣き。白ワインにも合うと思う。
5. 桃モッツァレラ
こちらもSNSで流行したレシピ。元は料理家の内田真美さんが考案されたものだそうで、わたしは以下のツレヅレハナコさんが書き起こしされたレシピを参照して作った。くし形に切った白桃に、ちぎったモッツァレラチーズ、塩胡椒、シェリービネガー、レモンの皮の千切りを和える。塩は強め。
夏の終わり頃の空気みたいで、少し炭酸を感じる味わいだった。
おいしかった。
6. 桃の冷製パスタ
パスタに添えたスープは、二種類の豆(レンズ豆とウラド豆)、刻んだ自家製ベーコンと根菜、ブロッコリーを炒め合わせて煮た温かいもの。この夏は、ストックしてある豆類と野菜のスープをよく作りました。
7. 桃マスカルポーネトースト
完熟の桃を使ったので、噛むとじゅわっと果汁が溢れて、デザートのような趣だった。おいしかった。ハンドドリップコーヒーと。
8. 桃とブッラータチーズとプロシュート
チーズと桃の組み合わせをもう一品。今度はフレッシュなブッラータを使って。
【桃とブッラータチーズとプロシュートのレシピ・メモ】
① よく熟れた桃を剥いて、8つに割る。オリーブオイルをひいたテフロンのフライパンに並べて、温める程度にソテーして、ダークラムを大さじ1振りかけてよくなじませる。シェリービネガー小さじ1をまぶして火を止める。
② お皿に、プロシュート、ソテーした桃、ブラッターチーズを盛り付け、あればミントを飾る。
プロシュートでチーズと桃を包んで食べると、口の中で甘み、塩味、酸味が混然一体となってめっちゃおいしかった!
この日の献立は、セールしていた牛肉ステーキのバルサミコソースとトーストを添えるという組み合わせでした。
9. 桃のプリン・ア・ラ・モード
プリンア・ラ・モード可愛いよなぁと思って作ってみた。ベースのプリンは、セブンイレブンのイタリアンプリン。固めなので扱いやすく、味わいも落ち着いていて果物に合いました。
【桃のプリンア・ラ・モードのレシピ・メモ】
10.桃のアールグレイパフェ
【桃のアールグレイパフェ・レシピメモ】
① グラスにアールグレイのゼリーをスプーンで砕いて入れる。
② マスカルポーネチーズに砂糖とダークラムを混ぜたものを絞り入れる。
③ 冷凍して細かく切った桃とブルーベリーを入れる。
④ 蜂蜜とダークラムでマリネした桃を入れる。
⑤ グラノーラを敷き詰める。
⑥ 半玉の桃をスライスしてのせる。
⑦ 上から、ドライの薔薇の花びらを散らす。
⑧ 桃のパフェの出来上がり!
パーツが多いので工程はちょっと面倒ですが、一つ一つはシンプルなので、材料さえ揃えれば意外と簡単に作れちゃうと思います。
甘さ控えめで、桃の甘さとアールグレイの香り、マスカルポーネチーズのコクが利いている食べやすいパフェです。
昨年作ったパフェとは似ているけれど、また違うものになりました。
buchineko-okawari.hatenablog.com
11. 桃と檸檬のスパゲティ
レシピは、Scalesさんの『果物のひと皿』より。
温かい桃は、知らない味なのに不思議においしい。わたしはとても好きな味だったのでまた作りたいのですが、夫の感想は「慌てすぎてパスタとデザートをいっぺんに食べちゃったみたいな味」とのことで微妙に不評。一人ランチのときに再挑戦したいと思います。
生ハムとブルーベリーのサラダを添えて。
12. 薔薇とカルダモンで桃のコンポート
ドライの薔薇の花びらとカルダモン、白ワインで桃を熱すると、本当にきれいな薔薇色のシロップができあがりました。薔薇とカルダモンの混ざり合った複雑な香りも素晴らしい。
そのまま食べてもおいしいのですが、せっかくなので、ヨーグルトにのせてスープ仕立てにしてみました。少しだけ蜂蜜をかけています。
こちらはグラノーラを底に敷き詰めて、ヨーグルトと合わせてパフェ風にしたもの。さっぱりとしたおやつになりました。
13. 薔薇香る桃の冷たいスープ
さらに、こちらもScalesさんの『果物のひと皿』より。自家製したローズビネガーを使って作る、バラ香る桃の冷たいスープ。
薔薇と桃の香りは本当によく合います。味わいはビネガーと檸檬とオイルで後味爽やか。非日常の味なのにスープとしてとてもおいしくて、おもてなしの前菜で出してみたい一品でした。
14. 桃とヨーグルトのスムージー
こういう状態で冷凍すると、変色もほとんど進みません。サイズが小さいので、パワーのないミキサーでも比較的粉砕しやすいと思います。表面が固まったら、ジップロックに移して冷凍庫の奥の方で保管しましょう。
うちはイワタニのクラッシュミルサーを使って、一人分ずつ粉砕しています。
15. プラムのグリル桃のメイプルソース
最後は、余った半端な桃を使ってソースを作った、プラムのグリル桃のメイプルソース。こちらも、Scalesさんの『果物のひと皿』より。
プラムのグリルは、低温でじっくり焼いたプラムの酸味とずっしりした果肉の食感に、桃の甘いソースがよく合いました。
といった感じに、5㎏分の桃は、最後までおいしく頂きました。ごちそうさまでした。
また来年の桃の季節を楽しみにしています!
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