毎年、年末年始に作り続けているおせち料理。今年も一通り作ったので、そのレシピ等を記録しておきたいと思います。写真は元旦の朝の完成図です。
前提として、このおせち作りは完全に趣味でやっているものです。うちは二人暮らしで年末年始に親戚と会う必要はなく、おせちを作る必要もなく、誰かから作ることを強制されることもありません。
普段は仕事がそれなりに忙しいので、年末年始という完全オフの長期休暇を活用して、伝統的な日本料理を作ってみるのが面白いという理由で、毎年おせちの研究をしています。
このおせちはそういう文脈から発生したもので、「お正月にはおせちを食べるべき」とか「おせちは手作りすべき」とか、そういう価値観とは完全に無縁であることをご理解ください。
また、数年に亘っておせちを作ってみて、おせちがおいしくないと言われがちな理由は保存食として調理するからであり、長期保存を考えずに調理すれば、割と簡単においしく作れるという結論になりつつあります。
そのため、この記事に記録するおせち料理は、基本的には12月31日に作って、元旦から3日までには食べきる想定の家庭料理的なものになります。
壱の重
壱の重です。お重の一番上の段なので、彩りが華やかになるよう気を付けつつ、基本的には詰めやすさを基準に選んだ品目を詰めています。
左上から順に、金柑蜜煮、田作り、お多福豆の抹茶揚げ、百合根饅頭、八幡巻、海老の旨煮、蛸桜煮、ローストビーフ、栗きんとんです。
おせちは、作るよりも詰めるほうが難しいのではないかと思うくらい、詰める作業に悩まされるのですが、最近は小さい器と笹の葉を使うことでだいぶ楽に詰められるようになってきました。
このお重に使っている器のうち、金柑蜜煮とお多福豆の抹茶揚げの器は酒器です。お猪口は小さく高さもないものが多いので、お重の仕切りとして使いやすいものが多いように思います。笹の葉は、スーパーや市場、Amazonでも買えます。
アルミホイルやプラスチックカップは手軽ですが、おせちに使うと日常のお弁当っぽく見えてしまいがちなのが難点です(そういうおせちも結構好きですが)。アルミホイルを使う場合には、上から見たときに目立たないよう、料理と料理を仕切れるぎりぎりの高さに調節するとよいと思います。
おせちの詰め方の参考にしている本です。家庭での実用性はほぼないのでお勧めはしませんが、とても美しくて勉強になるので、個人的にはかなり好き。
以下は個別のレシピです。
金柑蜜煮
材料(2~3人分)
金柑 6~8個
砂糖 100g
水 200cc
作り方
1. 金柑は洗ってヘタを取り、ヘタに向かって縦方向に6箇所の切込みを入れる。
2. 鍋に水(分量外)を張り、1.の金柑を入れて、沸騰してから10~15分茹でる。水で冷やしながら、楊枝で中の種を掻き出す。
3. 鍋に水と砂糖を入れて中火にかけて、砂糖が溶けたら2.の金柑を入れて弱火にして15分ほど煮る。シロップにとろみが出たら出来上がり。保存容器に移して一晩以上置く。
田作り
田作りは、有元葉子さんのレシピなので、詳しくは書籍を参照してください。この本はおせちの基本的な品目を比較的簡単なレシピで紹介しているので、おせちを作りたいという人は必携の一冊です。
この田作りは甘さ控えめ・ピリ辛なので、酒肴にもなり、使い勝手のよい一品です。
お多福豆の抹茶揚げ
右上の緑色のものです。これも有元葉子さんのレシピ。お多福豆という市販の甘く煮た豆を抹茶の入った衣をつけて揚げたものです。
抹茶の衣をつけることで甘さがほどよく中和されて、揚げ饅頭のような不思議な食感になります。揚げ物はちょっと面倒なのですが、おせちの箸休めになる一品です。
百合根饅頭
元々は東京會舘によるおせち料理の本にあったものですが、作り方はかなり簡略化しています。また、この本には分量が書いていない(!)ので、分量はわたしのオリジナルです。
味はほのかな甘みと梅の香りしかせず、食感の面白さだけがある料理ですが、見た目の可愛さもあり、また来年も作ってしまう予感がしています。
材料(2~3人分)
百合根 1個
砂糖 40g
梅干し 1個
作り方
1. 百合根はほぐしてよく洗い、蒸篭に並べて15~20分ほど全体が透き通るまで蒸す。
2. 熱いうちに、1.を裏ごしする。梅干しは種を外して果肉を叩いておく。
3. 鍋に2.の裏ごしした百合根と砂糖(白砂糖)を入れて弱火にかけて、砂糖が溶けてなじむまで、練りながら5~10分ほど加熱する。
4. 3.の半分を取り分けて、2.の梅干しをよく混ぜる。ここで生地が桃色にならない場合には食紅を少々入れてもよい。
5. 白い生地と桃色の生地をそれぞれ棒状に延ばして、5等分に切り、二つ一組にしてラップで包んで茶巾状に絞る。
八幡巻
材料(2~3人分)
牛蒡 半本
人参 1本
牛肉 150~200g(薄切りで一枚が大きめのもの)
出汁 200cc
醤油、味醂、調理酒 各大さじ2
作り方
1. 牛蒡は皮を剥いて長さを半分に切り、水に晒す。人参は牛蒡に近い太さの正四角柱を二本作るように切る。鍋に出汁、塩小さじ1、醤油少々(分量外)と牛蒡・人参を入れて弱火にかけて、沸騰したら中火にして15分ほど茹でる。
2. ゆで汁に浸けたまま冷ました牛蒡と人参を縦に四つ割りにして、市松模様になるように組み合わせる。
3. 2.を牛肉で巻き、テフロンのフライパンで転がしながら表面を焼く。最初は肉の巻き終わりを下にして焼きはじめ、継ぎ目が固まるまで触らないほうがよい。
4. フライパンに調理酒を注ぎ、蓋をして5分加熱し、醤油と味醂を加えて、調味料がトロっとするまで煮詰めたら、フライパンをゆすって具材にタレをよく絡ませる。
海老の旨煮
材料(2~3人分)
車海老 2~3匹(できれば活き)
出汁 400g
調理酒 大さじ1
醤油 小さじ1
塩 小さじ1
作り方
1. 車海老は水でよく洗う。活きの場合には氷水に入れると動きが鈍くなって扱いやすい。
2. 鍋に出汁と調味料を入れて、沸騰したら、1. の車エビを入れる。10分ほど弱火で加熱して、火を止めてそのまま冷ます。
蛸桜煮
写真の右上が蛸です。レシピは以前に別記事で紹介した、Anovaを使って恒温長時間加熱したものです。恒温長時間加熱すると、蛸が柔らかくなるところがよい。
材料(2~3人分)
蛸 一パック
醤油 50g
調理酒 50cc
砂糖 10g(黒糖やキビ砂糖等、茶色いものがベター)
作り方
1. 蛸は沸騰したお湯(できればお茶)で5分ほど茹でる。
2. 調理酒は電子レンジで加熱してアルコール分を飛ばす。他の調味料と合わせてジップ付きポリ袋に入れて、80度で4時間加熱する。加熱完了後は可及的すみやかに冷まして冷蔵庫で保管する。
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ローストビーフ
ローストビーフは、うちの定番のレシピで作りました。同じくAnova利用です。レシピの詳細はリンク先を参照してください。
Anovaの長所は、加熱中に気を使う必要がなく放置できるところ。短所は時間がかかるところ。おせち作りの際は、Anovaを使う品目のタイムスケジュールを予め決めておいて、他の作業の合間に調理開始時の準備と調理完了後の処理(すみやかに冷まして冷蔵庫に入れる)をこなすようにしています。
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栗きんとん
今年はシルクスイートという甘みの強いさつまいもで作ったところ、そのままでもかなり甘い餡になり、砂糖は分量の半分以下しか加えませんでした。最近は甘いさつまいもが増えているのと、長期保存をしなければ甘さ控えめでも問題ないので、マメに味見をして砂糖の量を調節するのがよいと思います。
材料(2~3人分)
さつまいも 500g
くちなしの実 1個
砂糖 80~100g
栗の甘露煮 1パック
甘露煮のシロップ 100~150cc
作り方
1. さつまいもは皮を剥いて、2cm幅の輪切りにして水に晒す。鍋にさつまいもとかぶるくらいの水を入れて、10分ほど中火で加熱する。
2. くちなしの実はお茶用のパックに入れて、すりこ木等で叩いて割る。1.の鍋のお湯を捨てて、再びひたひたになるくらいの水にくちなしの実を入れて、さつまいもが柔らかくなるまで茹でる。
3. 2.の鍋のお湯を捨てて、クチナシも取り出し、さつまいもは裏ごしするか、ハンドミキサーで粉砕する。鍋にペースト状になったさつまいもを戻し入れ、栗の甘露煮のシロップ、砂糖を加えて混ぜながら、弱火で加熱する。シロップはペーストの固さを見ながら、砂糖は味を見ながら調整する。好みの甘さになり、ツノが立つほどの固さになったらできあがり。栗の甘露煮と混ぜ合わせる。
作ったおせちは、それぞれタッパーに詰めて31日の夜には全て冷蔵庫に収めておきます。重箱に詰める作業は、元旦の朝に起きてから、のんびりやっています。
種類が多いので家にある保存容器を総動員する勢いですが、再加熱が不要なものも多いので、一番使いやすいのはいつもの野田琺瑯です。
弐の重
弐の重です。壱の重よりは全体に色合いが落ち着いて、しょっぱい味付けのものが多めです。
これらの品目のうち、昆布締めだけが市販のもので、あとは自家製。以下レシピを記録します。
柿なます
いわゆる「なます」に干し柿の千切りを加えたものです。固くて酸っぱいなますの食感に、甘くて柔らかい干し柿の食感がアクセントになり、色合いも華やかでよかったので、来年も作りたい。
材料(2~3人分)
大根 1/4本
人参 3~4cm(今回は金時人参)
干し柿 1個
柚子 半分
三杯酢 50cc
作り方
1. 大根と人参はそれぞれ千切りにして、それぞれ塩小さじ1/2(分量外)を揉みこんで15分ほど置いてから水分を絞る。大根は少し太め、人参はそれよりも細めに切るとバランスがよい。
2. 柚子は長方形になるように皮を削ぎ、千切りにする。干し柿は大根よりも少し太めのサイズに切る。
3. 大根と人参と柚子を混ぜて、三杯酢で和えて、最後に干し柿を加えてざっと混ぜる。
鮑の柔らか煮 いくら山椒のせ
当初は別々に用意していたところ、盛り付け時に思いついて悪魔合体させたもの。見た目が華やかなだけでなく、味も合うので、今後はこれでいきたいという感じになりました。
鮑は、出汁と調理酒で作った汁に漬けたまま、蒸篭で3時間蒸して柔らかくしたものです。詳しくは過去の記事をご参照下さい。
いくらは市販の醤油漬けで、鮑の殻の中に一口サイズに切った鮑の柔らか煮を盛り付け、上にいくらの醤油漬けをのせて、最後に山椒を削りかけました。
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鰆の奈良漬け焼き
年末に親戚から奈良漬けを頂いたところ、奈良漬けを食べた後の酒粕は他の食材を漬けるのに活用できますとパッケージに書いてあったので、試しに作ってみたものです。奈良漬けがなくても、酒粕と味噌を半々で混ぜたものを使ってもいいと思います。
材料(2人分)
鰆 一切れ
奈良漬けの酒粕 一パック分
作り方
1. 鰆をガーゼで包み、上から奈良漬けの酒粕を塗って、全体をラップで包んで密着させる。ガーゼがなければ、直接塗ってもよい。冷蔵庫で一晩置く。
2. 鰆を取り出して、フライパンにオーブンペーパーを敷いた上にのせて、中火で表面に焼き色がつくまで焼いて冷ます。
菊花ラディッシュ
菊花株のラディッシュ版です。重箱の隙間を埋めるのに大きさがちょうどいいのと色合いが紅白でおめでたいので、うちでは定番化しています。
材料(3~4人分)
ラディッシュ 4~6個
三杯酢 50cc
作り方
1. ラディッシュに写真のような切込みを入れて、3%濃度の塩水(分量外)に30分ほど漬ける。しんなりしたら取り出す。
2. 1. のラディッシュに三杯酢を振りかけて、冷蔵庫で一晩置く。一晩以上置くと色が褪せてしまうので、2.以降の作業は必ず使う前日に行うこと。
のし鶏
材料(2人分)
鶏ひき肉 400g
卵 1個
生姜 ひとかけ
醤油 小さじ2
味醂 小さじ2
調理酒 小さじ1
芥子の実 1パック
作り方
1. ひき肉の半量をフライパンで加熱し、全体に火が通ったら取り出して冷ます。
2. 残りの生のひき肉の中に、1.の加熱して冷ましたひき肉、すりおろした生姜、溶き卵、芥子の実以外の調味料を入れて、よく混ぜ合わせる。
3. 2.を四角い型に入れて(ない場合はアルミホイル等で作ってもよい)、180度に予熱したオーブンで30分焼く。
4. フライパンに、醤油大さじ1、味醂大さじ1、砂糖大さじ1/2(分量外)を入れて、沸騰させてトロっとするまで煮詰め、3.で焼き上がった鶏の上に塗り、芥子の実をふりかける。
5. 四辺を切り落として形を整える。
鴨ロース
鴨ロースは、以前にそれどこに寄稿したレシピと同じです。Anovaを使用して、57度で2~3時間(肉の厚さや量による)加熱して、そのまま冷まして一晩置いたものです。
松前漬け
松前漬けは、スーパーで売っていた松前漬けの素を使って作ったものです。30日の夜に作って、元旦まで冷蔵庫でなじませました。
素と言っても、細切りの昆布とスルメにパックされたタレが入っているだけ。数の子は別に購入して、塩抜きをした後に、出汁入りの調味料に一晩浸して下味をつけてから混ぜました。金時人参の細切りも同じタイミングで投入しています。
これがとても美味しくできて、お正月の数の子の食べ方としては個人的にはナンバーワンだったので、定番化しそうな予感がしています。
黒豆煮
黒豆の作り方は昨年と同じです。コツは、黒豆を煮る前の晩から煮汁に浸けておいて十分に吸水させるところ。また、当日は厚手の鍋で根気よく弱火で加熱することです。煮上がった直後よりも、翌日以降の方が味がなじんでおいしくなりますが、砂糖少なめのレシピなので長期保存はできません。5日以上保存したい場合には冷凍がお勧めです。
材料(6~7人分)
黒豆 250g
水 1600㏄
砂糖 200g(きび砂糖等)
醤油 小さじ2
塩 小さじ1/2
重曹 小さじ1
作り方
1. 黒豆以外の材料を厚手の鍋に入れて、中火で加熱して沸騰させる。
2. 1.の鍋の火を止めてから、水洗いをした黒豆を入れて一晩置く。
3. 2.を最初は中火、沸騰したら、水面にキッチンペーパーを浮かせた状態で弱火にして2~4時間ほど柔らかくなるまで煮る。黒豆が煮汁から出ない程度の水位を保ち、水分が足りない場合はお湯を足し、多すぎる場合には蓋を開けて煮ることで煮詰める。最終的には、黒豆よりも煮汁の水位が1cmほど高いくらいが理想。
今年は、黒豆、栗きんとんと田作りは一週間ほど前に作って、汁ごと真空パックして冷凍保存していました。初めての試みでしたが、いずれも味の劣化はほぼなく、うまくいったと思います。12月31日の作業を分散できるのは助かるので、今後はこの方式で行きたいと思います。
参の重
参の重はお煮しめです。うちの定番は、里芋、蓮根、人参、こんにゃく、さやえんどうなのですが、今年は、人参を金時人参にして、さやえんどうもスナップエンドウにしました。
こんにゃくは手綱にして、人参は型で抜いて梅にするところまでは決めているのですが、その他はその年の気分です。蓮根を飾り切りしようとしかけたのですが、作業を途中であきらめた形跡があります……。
野菜は人参以外は下茹でしてから、薄く味を付けた出汁の中で柔らかくなるまで弱火で煮ています。スナップエンドウのみ、別に塩ゆでしたものを最後にのせています。
12月31日の夜にこの状態まで作っておいて、元旦の朝に温め直したものをお重に詰めて、スナップエンドウを散らして完成です。
お雑煮
わたしは東京の下町出身なのですが、お雑煮は実家のものをベースに少しアレンジして作っています。ベースは、鰹と昆布の出汁で澄まし汁。そこに、焼餅(角餅)、かまぼこ、大根、人参、鶏肉、へぎ柚子、小松菜を入れます。
今年は、小松菜の代わりに菜の花を塩茹でにしたものを入れてみました。人参を金時にんじんにしたこともあり、色合いが鮮やかでよりおめでたい感じになった気がします。
大根は梅の型、人参は蝶と瓢箪の型で抜いたものを使っています。
お刺身盛り合わせ
お正月のお刺身は割高だと承知しているものの、ないと落ち着かないので用意しています。今年は、雲丹、鮪の中トロ、鯛とシマアジです。雲丹と鮪と鯛はマストですが、それ以外は年によって変動があります。
12月31日のうちに、鯛のみ塩を振って昆布締めにします。
他の刺身は吸水シートに包んで真空パックして、薬味と一緒にタッパーにまとめておきます。元旦の朝に慌てない工夫です。
野田琺瑯のレクタングル浅型Lサイズは、こういうときに本当にべんりで2個持っていますが、日常でも頻繁に使う道具の一つです。
お餅
お餅も、毎年12月31日に家で搗いています。といっても、もちつき機を使用しているので、作業は機械にセットするだけです。もち米は長時間吸水させる必要があるので、前日の夕方には研いで水に浸けておく必要があるのだけ、注意が必要です。
搗きたてのお餅は柔らかくて本当においしい。最高。全餅好きはもちつき機を買うべき。わたしは醤油に少し味醂と胡麻油を垂らした甘辛いタレをつけて海苔で巻いた焼餅が大好きですが、試しにカルディで買ったCRAB PASTEを乗せてみたら、すっごい蟹味でこれはこれでおいしかった。
1/3は切り分けてから冷凍して、冬のおやつとして保存しています。
鏡餅
もちつき機でお餅を搗くようになってから、鏡餅も自家製するようになりました。小さい葉付きのみかんはスーパーで販売しているものを買った。
今年は、裏白とゆずり葉も通販で取り寄せたので、よりそれっぽい仕上がりとなり、満足です。
なお、こちらはお神酒ではなく、お正月用のお酒として(わたしの知らないところで)準備された日本酒です。このうち、今年のお正月には、古伊万里と新政を頂きました。
二日目以降のおせちの展開
友人を呼んで突発の新年会
2日目ですが、年末年始をまたいで遠方から東京に来るという友人がいたため、おせちを食べに来てもらうことになりました。二人では食べきれなかったので、ちょうどよかったと渡りに船。
一品目は、お煮しめ。小皿に一人分ずつ盛り付けると、お重とはまた違った雰囲気になるところが面白い。温めてお出しします。
お刺身も縮小版。切子のお猪口の中に大根のツマを詰めて高さを出して、上に雲丹を盛り付けています。色のコントラストも面白くて気に入った盛り付け方。
他のおせちは、食材を直接盛り付けられる加工のされた吉野杉のトレイの上に、笹の葉や豆皿、お猪口等を使って並べました。吉野杉のトレイの詳細は過去記事をご参照下さい。
buchineko-okawari.hatenablog.com
この会は、勢い余って二部制となりまして、二部は暇そうな時間の合う友人に適当に声掛けをして集まったメンバーで実施しました。結果として、そこそこの年の男性ばかりだったので、おせちをつまみに延々酒を飲む会になり、全体的に雑ではありましたが、それはそれで楽しい新年会となりました。
デザートに雪見大福を大量に差し入れてくれた人がいたのですが、その雪見大福に甘みの強い酒精強化ワインを注いで食べるとめちゃくちゃおいしいという発見があり、最後はみんな雪見だいふくを食べていたおぼろげな記憶があります。
雲丹いくらご飯
3日以降の展開ですが、まずは余った雲丹といくらを酢飯にのせて、雲丹いくらご飯。汁物には、あれこれに使った緑の野菜を浮かべました。 箸休めは黒豆煮。
松前漬け出汁茶漬け
松前漬けの食べ方として気になっていた、松前漬け茶漬け。この機会にやってみました。作り方はごく簡単。温かいご飯の上に松前漬けをのせ、上から軽く味付けをしただし汁をかけて、混ぜて食べるだけ。
原料の昆布もスルメも出汁がでる食材なので、お茶漬けにはめっちゃ合います。また、数の子の食感もよいアクセントに。昆布のぬめりでご飯もぬるぬるになるのですが、そのぬるぬるが旨い!という感じ。
薬味に白ごまを振りかけたほか、生ワサビのすりおろしも添えました。
この日の全景。おせちの残りは、栗のないきんとん、奈良漬け、昆布巻き、ローストビーフの菜花のせ。順調に消化していけました。
栗きんとんは、最後のほうは食べにくいがゆえに減らないのではないかと思い、強制的に一人一匙食べるように仕向ける形の盛り付けです。首尾よく栗なしきんとんが売り切れたのでよしとします。
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