佐世保1泊2日の旅
もう忘れかけているのだけれど、昨年12月に佐世保に行った。ちょうど金曜の日中から夜にかけて仕事の用があったので、そのまま土曜も泊まって観光をした。この記事はそのときの記録です。
九十九島パールシーリゾートで島めぐり
佐世保観光のスタートは、九十九島パールシーリゾートから。九十九島パールシーリゾートは、水族館と遊覧船乗り場とレストランとお土産物売り場などがひとところに集まった海辺の観光スポットです。まずは場内をぶらぶら散歩。
遊覧船に乗るために訪れたのですが、出港時間まで少し余裕があったので、乗り場の向かいにあるビジターセンターにて予習。入場無料でちょっとした時間を潰すのに最適です。
遊覧船乗り場の待合室は、レトロでなかなかよい雰囲気。
遊覧船は1人1400円で、所要時間は50分ほど。解説を聞きながら九十九島をゆっくりと巡る船旅を楽しめます。
船内の様子。海賊船がモチーフなので、カリブの海賊的な雰囲気ということらしい。
出港時間となり、岸が少しずつ遠ざかっていきます。
"九十九島"というのは、佐世保港外側から25kmに亘って島が点在する海域を呼ぶ名で、島の密度は日本一と言われているそうです。
実際に小さな遊覧船で巡っても次から次へと島が現れ、その一つ一つに特徴がある。
島の成り立ちや島をめぐる伝承もおもしろい。
初めは同じように見えていた島も段々違いが分かってきて、ああ日本の海も美しいなと思っているうちに船旅は一旦終了。
小さいけれど個性的な水族館の海きらら
島巡りのあと、もう少し時間があったので、同じ敷地内にあった"海きらら"という水族館に入りました。
入り口で出迎えてくれる小さな水槽。
アピールの激しいウミガメたち。こじんまりとしていながら、工夫が凝らされた展示はなかなかおもしろい。
100円で魚に餌付けできる一角。魚がものすごく元気で餌のやりがいがある。
クラゲの研究に力を入れているとのことで、クラゲラボというコーナーにクラゲの展示がかなり充実していました。
真珠の産地ということで、アコヤ貝から真珠を取り出す実演コーナー。アコヤ貝の中身をじっくり見る機会は二度とないかもしれないという不純な動機で参加しました(取り出した真珠はネックレスなどに加工してくれるとのこと)。
屋上にはイルカショーのコーナーがありました。小さなプールに客席も少ししかないので、あっという間に埋まってしまう。座席はプールサイドぎりぎりで、水よけのビニールシートが配布されて、実際にばっしゃばっしゃと水がかかる。なんだか楽しい。
イルカ二頭も芸達者でなかなか楽しめるイルカショーでした。
海の幸と長崎名物でお昼ごはん
お昼は時間の関係もあり、バールシーリゾート内の海遊というレストランにて。蒸し牡蠣を頼んだところ、たくさん来てしかもとてもおいしかった。路上でも販売していて、ここの名物のようです。
あとはレモンステーキ。ステーキと言いつつ、肉は薄切り。酸味のあるソースがくせになるおいしさ。
あとは長崎ちゃんぽん。野菜たっぷりです。
日本で一番長いアーケード "させぼ四ケ町"
お腹がいっぱいになったところで、タクシーを拾って佐世保の街へ。
佐世保には、日本で一番長いと言われているアーケード街"させぼ四ヶ町"があると聞き、様子を見に来たのです。
アーケードの中には、街の人たちが普段使いしている商店街がずっと続いています。
途中の信号前にはレトロドームもあり、夜は星の部分がライトアップされたりして、なかなか素敵。
一本入ったところには懐かしい風情の小道があり、鉄道の駅に続いていました。
うろうろとしていると、緩い行列が気になりました。回転が早そうだったこともあり、ちょっと並んでみました。
回転焼きというものだそうで、黒餡と白餡があってこちらは白餡。1個81円。素朴な味わいなのですが、熱々で香ばしくておいしい。行列ができるのも納得の味でした。
それから個人的な趣味として、地元のスーパーの品揃えチェック。初めて見るお菓子がたくさん売られていて興奮。ヘソ菓子のカラーリングが素晴らしいですね。
フカの湯引きも食べたことがない。酢味噌を合わせるのが定番なのか。
ゆずこしょうも手作りのものが売られていて、すごくほしい。この日はまだ移動だったため買えずでしたが、絶対におみやげで買って帰りたいものリストに入れました。
庶民の料亭ささいずみ
16時頃でしたが、事情により早めの夕ご飯を食べます。目当てにしていたお店にふられてしまったので、駅前で早めに開店していた"庶民の料亭ささいずみ"へ。
カウンターに通されたと思ったら、目の前がいけすでした。伊勢海老や大きな鯵がざぶざぶと泳いでいるのを眺めながら、六十餘洲(長崎の地酒)を冷やで一献。
まずは透き通った新鮮なイカを刺身で。甘くて歯ごたえがよくておいしい。頼むとあとで刺身以外の部位を天ぷらにしてくれます。
いけすからオーダーしたウチワエビの刺し身。
残った殻部分はお味噌汁に仕立ててもらう。よい出汁が出ていた。
ヒラス(ヒラマサ)の細巻きなのですが、長崎ではこれを鉄火巻と呼ぶそう。白い鉄火巻。まぐろとは風味が異なりますが、脂がのっていて美味。
新鮮な鯵に天使の海老なども入ったお寿司と握りのセットで〆。気前よく頼んだ割にリーズナブルで大満足でした。夕方以降は混み合っていたので、普通の時間帯に訪れるのであれば予約をしたほうが無難なお店だと思いました。
戻る道すがら、商店街の入口近くにある "ジャズスポットいーぜる" へ。ライブ演奏はなかったのですが、大きなスピーカーから流れる音色がとても心地よくて、ふと居眠りをしてしまった。注文してから豆を挽いていたカフェラテもおいしくて、至福の時間でした。
高速船で造船の島へ
さて、この時間からさらに移動。高速船に乗って、大島へ向かいます。
最近、旅先で船に乗る機会が多い気がする。ストックホルムでも三島でも船が必須なホテルに泊まったのでした。
buchineko-okawari.hatenablog.com
スウェーデンのストックホルムでは、シェップスホルメン島のホテルに。
buchineko-okawari.hatenablog.com
三島では淡島ホテルに行きました。どちらも美しいホテルでした。
今回予約したのは、大島にある"オリーブベイホテル" 。もともとは造船所に隣接する迎賓館として作られたものをホテルに作り変えたのだそう。こじんまりとしていますが、美しいロビー。
お部屋も新しくてゴージャスな雰囲気です。
特にお風呂がすごくて、ガラス張り。窓の向こうは小さな入り江に面しています。入り江にはこのホテルしかないという仕組みです。
ホテルの向いには、大島造船所の建物。工場夜景好きにはたまらない立地だと思います。望遠レンズ持っていなかったことが悔やまれる。心の眼に焼きつけました。
夕ご飯は済ませてきたので、寝る前にバーで一杯。ここはまあ普通のバーなのですが、雰囲気はとてもよいです。
翌朝。テラスから望む朝焼け。入り江の奥のほうには造船所の従業員寮と思しき建物が見えます。
入り江の様子。桟橋はホテルから伸びています。モーターボートもホテルのもののようで、申し込めば海上散策をするツアーなども設定されていた模様。
お風呂から見た入り江。さすがにブラインドを閉めて入ったのですが、それでも解放感に溢れてとても気持ちよかった。
朝焼けのリビングルーム。ゆったりしたお部屋で連泊してもよかったな。
朝食前にホテルの周りをぶらぶらと散歩。窓の外から見えたアパート。レトロな雰囲気で屋根の鮮やかな色がかわいい。
まだ開いていませんでしたが、酒造にバーが併設されている模様。建物がおしゃれ。
遠くから見ると、ホテルはこんな風になっています。橋を渡ってホテルに入り全ての客室からは入り江が見えるようになっています。贅沢なつくりだ…。
朝ごはんはメインダイニングにて。窓の外にはプールが見えました。
わたしは洋食。向いは和定食。ベーシックですが、ちゃんとおいしい朝ごはんでした。
とても素敵なホテルだったので、もう少しのんびりすればよかったなと後ろ髪をひかれながら、港へ。次の目的地があるのです。
港からは大島造船所の施設が見える。大きさがすごい。かっこよくて何枚も写真を撮ってしまった。
港には通勤用と思しき自転車がぎっしり並んでいて壮観。
そして、再び高速船に乗り、佐世保へ。
焼き物の街 有田をサイクリング散歩
佐世保に到着するなり、荷物をコインロッカーに預けて向かったのは、焼き物の町"有田"。
駅舎はなぞ建築でした。
駅前にあるKILN ARITAという観光案内所にて、電動自転車をレンタルしました。普通の自転車よりも少し値段が高いのですが、結構な距離を移動するのと坂道もあるので、結論としては電動自転車にしてよかったです。
有田の町のメインストリートを自転車で流し、気になったウィンドウを覗いたりしながら、自転車散歩。
そのうちに、ガラス張りのモダンなお店に行きあたりました。ARITA PORCRLAIN LABO.という名前で、有田焼の弥左エ門窯(やざえもんがま)が始めたモダンなデザインの有田焼を扱うお店でした。
いろいろなお話を伺いつつ、悩みに悩んで購入したのはこちら。「巻物四君子」という伝統的な有田焼の文様を現代的にシンプルにアレンジしたデザインの大皿です。薄くてカジュアルなので普段使いしやすそうなところが決めてでした。
持ち歩くの厳しいなと思っていたら、サービスで配送して下さるとのこと。身軽で助かりました。写真は年末に早速使ってみたところ。すごく使いやすい大きさにほどよいクラッシックさで、既にヘビーユーズしています。
お店の向いには古民家をリノベーションしたおうちがあり、中を見学することができました。もともとは土間だったものをタイル張りにした玄関口。
二階の客間。台所もきれいになっていて、古民家を改造して移住しませんかという推奨だったのですが、寒さが厳しくて住むとなると大変そう。でも平日は東京で消耗しているクチなので、もう少し歳を取ったらこういうところでのんびり暮らせたらなどと夢を見てしまいます…。
さらに進むと、陶山神社があります。ここは神社の参道を線路が横切っていて、境内に踏切があるという、鉄道好きには有名な名所とのことです。
登っていくと、焼き物の街らしい美しい陶器製の鳥居が見えてきます。
カンカンという音に振り替えると境内を列車が通り抜けていくところでした。
本堂もあちらこちらに陶器製のお供えがあり、おもしろいです。
灯篭などもよく見ると焼き物。小高い場所にあるので、上るのが少し大変ではありますが、街をぐるっと見渡せる気持ちのよいスポットでもあります。
陶山神社からさらに足を延ばして、有田焼卸団地へ。有田焼のショッピングモールとのことで、通りの両脇にずらっとお店が並んでいます。いろいろなバリエーションがあり、ウィンドウを眺めるだけでもおもしろい。なお、自転車で行く場合には途中の坂がものすごくきついので気合が必要です。
卸団地の中では、2016/(ニーゼロイチロク プロジェクト/ twenty sixteen project)がおもしろかった。佐賀県とオランダのコラボレーションによるプロジェクトとのことで、全体的にモダンな雰囲気。気になるものがいくつかあったのですが、決めきれず、入り口のカフェコーナーで珈琲休憩だけして駅に戻ることに。
有田の駅。あっという間で名残惜しいけど、来てよかった。楽しかった。
LOG KITにて佐世保バーガー
旅の最後に、佐世保駅のLOG KITにて佐世保バーガー。遅めのお昼ご飯です。ここの店舗は座席数がなんと2席のみ。お客さんはひっきりなしなので、ダメであればその辺のベンチに座ろうと思っていましたが、運よく店内の席を確保できました。
佐世保バーガーとポテトのセット。
ボリューム満点ですが、パンもパティもすごくおいしい。人だかりの人気も納得でした。地元の方に車でないと行きにくいところにあるおいしい佐世保バーガーのお店も教わったので、次回はそこも試してみたい。
おみやげ
あっという間だった佐世保の旅。おみやげは、佐世保駅前で買ったあごと空港で買った柚子胡椒。あとは有田焼の大皿でした。
次に来る機会があれば、オリーブベイホテルに連泊して、クルージングとか海釣りとかしたいという野望を抱きつつ。またそういう機会があるといいな。
過去の旅行記
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