Anovaを買ってしまった
先週、仕事でむしゃくしゃすることがあり、低温調理器のAnovaを買ってしまいました。Anovaというのは、低温長時間調理をする際に便利な水温を長時間一定に保つ機能を持つ調理器具(湯煎器)です。
並行輸入品をアマゾンで買うこともできますが、個人輸入したほうが安かったので、海外から取り寄せることにしました。届くのは週明けになる見込み。
しかし、低温長時間調理をやりたい気持ちが盛り上がってしまったので、とりあえず、衛生管理のハードルが低そうな牛肉で、anovaなしでの低温調理を試してみることにしました。
材料
材料は、スーパーで売っていた輸入の牛もも肉。350gで1000円弱でした。
60度で30分加熱した場合
まず肉を半分に切り、重量の0.8%の重さの塩を揉み込んでジップロックに入れ、さらに溶かしバター30g(無塩)を入れてから真空にします。水を張ったボウルの中でやると簡単。
これを湯を張った鍋の中に入れ、温度が60度になるよう熱湯などを足してから、蓋をして30分放置します。
シンワ測定 放射温度計B レーザーポイント機能付き 73010
- 出版社/メーカー: シンワ測定
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非接触の温度計はこういうときにとても便利。理科の実験っぽくて楽しい。
鍋は厚手のものを使うと温度が下がりにくくてよい。うちはもう10年ほどクリステルを使っているのですが、蓋をすると少なくとも30分間は温度がほとんど下がらなくて、anovaがいらないレベルで温度維持ができてしまった。普通の鍋を使う場合には、途中で温度を測ってみて下がっているようなら熱湯を足しましょう。
30分放置後にジップロックから取り出すと、こんな感じで表面がぬるっと白くなっているので、熱した鉄フライパンにて、強火・短時間で両面を焼きます。ここで焼くことの意味は、メイラード反応を引き出して旨味を足すことの他に、肉表面を滅菌して食中毒のリスクを減ずることにあると思うのですが、まあ普通に表面をこんがり焼けば問題ありません。むしろ火はすでにほとんど入っているので、焼きすぎない事のほうが重要です。
肉が焼けたら、温かい場所に取り出して10分ほど休ませ、肉汁を落ち着かせます。
肉を休ませている間、湯煎する際に使ったバターとドリップの混ざったソースをフライパンに入れ、バルサミコクリーム大さじ1を加えて、軽く沸騰させながらよく混ぜて、ソースを作っておきます。
休ませた肉を切ったところ。芯まできちっと火が入っているのに固くなりすぎていない。難しくて苦手意識のあった牛もも肉ですが、これまでで一番上手に火を入れることができました。これはレストランで出てくるタイプのあれではないでしょうか。
水菜と茗荷のサラダを添えて、ソースをかけたものがこちら。分厚いのに柔らかくて食べやすく、ソースも肉によく合っていて、自分で作ったのに妙に感動しました。
土曜日のひとりランチ。お酒は日本酒しかなかったので日本酒なのでした。
55度で30分加熱した場合
さて、残り半分のお肉ですが、もっとレアでもいいなと思ったので、55度30分加熱に変更してみました。その他のレシピは前段と同じです。
できあがりです。ローストビーフ的な風貌で、芯まできっちり火が通っているけれど、筋張っておらず固くない。60度のときよりももっと柔らかく旨味がある。これだ。わたしの理想の赤身肉の火入れはこれだと思いました。55度で30分です。安い肉でも大丈夫です。
次回予告
この記事を書いている時点でAnovaが香港から到着しているので、次は豚肉の低温長時間調理に挑戦したいと思います。
buchineko-okawari.hatenablog.com